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Q 勤め先が倒産したら?

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Q 勤め先が倒産したら?

A 失業給付が再就職後押し

 「勤め先が倒産して、仕事を失ってしまった」――。そんな人生の一大事に直面した時、頼りになるのが、雇用保険の「基本手当」(失業給付)です。離職者が当面の生活費の心配をせずに、再就職活動に専念してもらうための仕組みで、会社と従業員が出し合う保険料が財源です。

  ■一定の要件満たせば給付

 失業したら、だれもがもらえるわけではありません。一定の要件を満たす必要があります。一つは、雇用保険の加入期間です。仕事を辞める前の2年間で12か月以上、倒産や解雇による場合は、1年間で6か月以上の加入が必要です。

 もう一つは、再就職の意思があることです。求職活動をしていないのに、「採用面接を受けた」などとうそをつくのはダメです。不正が見つかると、受け取った額に加え、その倍の額を求められることもあります。

 病気やけが、出産などですぐに働くことができない状況にあり、給付を受けたい場合は、別に手続きが定められています。

 1日当たりの受給額は、離職前の賃金の45~80%で、年齢区分ごとに上限額があります。賃金が高かった人ほど割合は低くなります。

 何日分もらえるかは、雇用保険の加入期間、年齢、離職の理由などで異なります。例えば、加入期間20年以上の50歳が会社都合で解雇された場合、330日です。

 一方、加入期間3年の29歳が転職のために自己都合で退職した場合、90日です。早期に再就職した場合、受け取れる手当もあります。手続きは、辞めた会社から出る離職票などを持って、住んでいる地域のハローワークで行います。

  ■65歳以上も雇用保険加入可能に

 最近変わったばかりなので知らない人もいるかもしれませんが、昨年1月からは、新たに雇用された65歳以上の人も雇用保険に入れるようになりました。元気な高齢者に安心して働いてもらう仕組みです。

 東京労働局の担当者は、「ハローワークには、雇用保険を活用した、様々な職業訓練のメニューもあります。相談して再就職に役立ててほしい」と話しています。

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