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受動喫煙対策法に飲食店「時代の流れとあきらめて…」厳格条例、都以外も検討

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受動喫煙対策法に飲食店「時代の流れとあきらめて…」厳格条例、都以外も検討

 18日に成立した改正健康増進法に基づき、飲食店は2020年までに原則、屋内禁煙となる。受動喫煙防止の機運が高まる中、東京都や大阪府、千葉市などでは条例によって国より厳しい規制を導入する動きも出ており、経営者らは対応を迫られている。

 「時代の流れとあきらめて、全面禁煙にするしかないのか……」

 創業から47年間、全席で喫煙可能としてきた東京・新橋の居酒屋「ニューニコニコ」店主の 神久しんく 広明さん(56)は語った。

 同店の客席面積は約30平方メートルで、従業員は6人。改正法では100平方メートル以下なら例外的に喫煙が可能だが、6月に成立した東京都の受動喫煙防止条例では、従業員がいれば面積に関係なく原則禁煙となる。

 神久さんは「東京にあるために厳しく規制されるのは不公平だとも思うが、受け入れるしかない」と言う。週2回訪れているという会社員男性(70)は「酒や食事と一緒にたばこを楽しんでいたので残念」と話した。

 千葉市は今月、東京都と同様に飲食店の規模にかかわらず、従業員がいれば原則禁煙とする条例案の概要をまとめた。大阪府でも独自の規制内容を盛り込んだ条例を検討している。

 日本たばこ産業(JT)の調査によると、2017年の全国の喫煙人口は推計1917万人で、1965年の調査開始以来、初めて2000万人を割り込んだ。成人でたばこを吸う人の割合を示す喫煙者率も18・2%と過去最低を更新した。

 こうした中、改正法成立を「商機」ととらえて動き出す企業もある。

 居酒屋チェーン「串カツ田中」(東京)は18日現在、全国199店舗中、182店舗を全面禁煙とし、2店舗に喫煙専用室を設置した。

 全面禁煙とした店舗のうち86店舗を調べたところ、売り上げは2・9%減ったが、客数は2・2%増加したという。同社広報担当者は「家族連れや女性が増え、長期的には良い影響があると思う」と手応えを語る。

 東京都台東区のある居酒屋では、約1年前のオープン当初から全面禁煙で営業してきた。30歳代の男性店主は「たばこの煙やにおいがない店内で、日本酒や料理の味を楽しんでもらいたかった。お客さんには好評で、禁煙によるデメリットは感じない」と話した。

 改正法は2020年4月に全面施行する。厚生労働省は今後、公的な屋外喫煙所の設置を促す方針だが、2人目の子供を妊娠中の東京都足立区の会社員菅野英子さん(34)は「室内で吸えない分、外で吸う人が増えるのでは困る。喫煙所の設置場所にも配慮してほしい」と求めた。

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