心療眼科医・若倉雅登のひとりごと
医療・健康・介護のコラム
自分の病名も薬の名前も知らない…患者が賢くならなければいけない理由
眼科の中でも、私の専門とする神経眼科や心療眼科は、全身病との関連や全身薬の影響を考えなければならないことが多くなります。
高血圧、糖尿病などの循環系の病気と眼球の病気、甲状腺などの内分泌の病気と神経眼科の病気は、それぞれ関連性が高いのです。
また、精神科、心療内科、神経内科に関わる病状や使用されている薬も、目の機能に関係が深いものです。
「先生にお任せしていますから」「聞いてもどうせわかりません」
そのため、私は患者に「いまどういう薬を服用していますか」「過去にはどんな薬を服用していましたか」と尋ねることがあります。
すぐに薬の名前が出てくる人、おくすり手帳を差し出す「優等生」もいます。
その一方で、以下のように、要領を得ない答えを返してくる人が意外と多いのです。
「高血圧の薬、胃の薬、それにあといろいろもらっています」
「先生にお任せしていますからよく知りません」
さらに、病名さえ知らないまま、処方された薬を服用している人がかなりいます。
「聞いてもどうせわかりません」
「聞いても教えてくれません」
そのような言葉を聞くと、いささかあきれてしまいます。
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