教えて!ヨミドック
医療・健康・介護のニュース・解説
食べ合わせって大切なの?
相乗効果や悪影響あり
Q ウナギと梅干しを一緒に食べたけど何ともないよ。
ヨミドック 食べ合わせのことですね。二つ以上の食材を同時にとると体に良い影響が出たり、逆に悪い影響が出たりすることがあります。ウナギと梅干しは悪い食べ合わせと言われますが、根拠はなく、ぜいたくをたしなめる方便だったと考えられます。
Q スイカと天ぷらも?
ヨ 良くありません。スイカは水分が多く、胃腸を冷やします。天ぷらも衣に油分を含み、胃腸に負担をかけます。一緒に食べるとおなかをこわす恐れがあります。
Q ほかにも悪い組み合わせはあるの?
ヨ 例えば、サツマイモとバナナはどちらも食物繊維が豊富なので、一緒に食べると食物繊維をとり過ぎ、腸に負担をかけます。
Q 気を付けよう。
ヨ 栄養素が無駄になる場合もあります。サラダに使われるキュウリとトマトですが、キュウリに含まれる酵素はトマトのビタミンCを壊します。この酵素は酢に弱いので酢の入ったドレッシングをかけるとよいでしょう。納豆のビタミンBは、生卵の白身のたんぱく質に吸収が妨げられてしまうので、生卵を一緒に食べる場合、黄身だけにするのがおすすめです。
Q 体に良いのは。
ヨ ビタミンBが豊富な豚肉とビタミンCを含むキャベツは、組み合わせると美肌効果が期待できます。キャベツの成分は胃の粘膜を保護し、胃もたれも防ぎます。冷ややっこに定番のカツオ節のビタミンDは、豆腐のカルシウムの吸収を促します。イタリア料理に欠かせないオリーブオイルは、トマトに含まれるリコピンの吸収を高めます。リコピンは抗酸化作用があり、生活習慣病の予防につながります。
Q やっぱり伝統的な組み合わせはいいんだね。
ヨ 味も体への吸収も良く、体調も整えてくれることを、昔の人が経験的に実感していたのかもしれませんね。悪い組み合わせでも、時間をずらして食べれば問題ありません。同じ物をずっと食べるより、バランス良く何でも食べることが大切です。
(原隆也/取材協力=白沢卓二・お茶の水健康長寿クリニック院長、白鳥早奈英・管理栄養士)
ヨミドックは読売新聞の医療介護サイト「ヨミドクター」のお医者さんキャラです。
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