医療大全
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のど・口から来る病(4)上咽頭の炎症 頭痛の原因
鼻の奥とのどが合流する
大阪市の事務職員E子さん(25)は中学2年生の頃から頻繁に起きる頭痛に悩まされてきた。季節の変わり目や天候で気圧が変化したり、エアコンで室温が上下したりすると、症状が悪化し、ひどいと吐き気も催した。痛みがなくても、常に頭が重い状態が続く。市販の鎮痛薬を服用していたが、効果はなかった。
我慢するしかないと諦めかけていた4年ほど前、慢性上咽頭炎の治療で頭痛が改善することを口コミで知った。ただし、この治療は一時的にのどに激しい痛みを伴う。受けるかどうか迷ったが、「長年悩まされている頭痛から解放されるなら」と踏み切った。
この治療をてがける田中耳鼻咽喉科(大阪市福島区)を受診。治療は、鼻から入れた内視鏡で炎症を確認しながら、薄い塩化亜鉛溶液を染みこませた綿棒を上咽頭にこすりつけ、炎症を沈静化させる。重い患者ほど治療時の出血と痛みが激しいとされる。E子さんものどに激痛を感じ、綿棒も赤く染まった。だが、治療後、不思議とあれだけ悩まされてきた頭痛が「すっきりした」。
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