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睡眠を考える(中)無呼吸症にも病態様々

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睡眠を考える(中)無呼吸症にも病態様々

睡眠時無呼吸症候群かどうかを調べる検査(山口さん提供)

 眠っている間に呼吸が何度も止まる「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」は、肥満の中高年男性に多いイメージがある。しかし、あごが小さい人や更年期以降の女性もなりやすいことが分かってきた。

 SASの治療に取り組んできた福岡浦添クリニック(福岡市)の院長、山口祐司さん(64)は6月上旬、アメリカで開かれた米国睡眠学会に参加して、「まだ、やることがたくさんある」と思ったという。

 学会では、「不眠症状が前面に出てくるタイプ」「昼間の眠気を強く訴えるタイプ」「自覚症状のないまま、高血圧や糖尿病になっているタイプ」など、多様な病態があるという米国やアイスランドの研究事例が発表された。患者のタイプに応じて治療をする取り組みが行われているそうだ。

 睡眠時の無呼吸は、空気の通り道である喉の筋肉が 弛緩しかん し、舌の根が落ち込んで上気道が 閉塞へいそく することで起きる。息苦しくて深い睡眠が取れないため、日中の眠気や疲労感、頭痛などの症状が出る。高血圧や心疾患、脳血管障害などのリスクも高まる怖い病気だ。

 「日本では、交通事故などをきっかけにこの病気が広く知られるようになり、症状の把握や治療法も確立してきたと思っていたが、違った。様々な病態を把握し、治療につなげる必要がある」と山口さんは話す。特に、高血圧や糖尿病で薬を飲んでもあまり効果が出ない人は、SASの治療をすると良くなる可能性があるという。

 治療が必要かどうかは、「睡眠ポリグラフ検査」を行って診断する。一晩入院して、脳波や心電図、鼻からの空気の流れ、血液中の酸素濃度などを調べる。軽症なら、横向けに寝るようにしたり、減量したりするなど、生活習慣を見直す。中等度以上の人は、気道を広げるためにマウスピースをつけたり、鼻マスクで空気を送り込む治療を行う。

 「夜中のいびきや中途覚醒、昼間の眠気がある人や、高血圧などの症状が心配な人は、一度検査を受けてみてほしい」と山口さんは話す。

◇ 

■無呼吸を引き起こす主な原因

肥満  首回りやあごなどに脂肪がつき、上気道がふさがりやすい。患者の3分の2は肥満が原因

下あごの骨格  日本人を含む東アジア人は、欧米人と比べて下あごが小さく、肥満でなくてもなりやすい

過度の飲酒や睡眠薬  喉の筋肉が緩みやすい

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