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Q 高齢の家族の運転が心配です

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Q 高齢の家族の運転が心配です

A まずは運転状況をチェック

 高齢ドライバーによる事故が相次いでいます。家族はどんな心づもりで接すればよいのでしょうか。

 現在、75歳以上の運転者は3年に1度の免許更新時に認知機能検査が行われています。この検査で認知症の疑いがあると判定されると、医師から「認知症ではない」とされない限り、免許更新ができません。

 ただ、認知症の症状は数か月で進んでしまうこともあります。認知症でなくても、加齢によって判断力や反射神経が鈍っているのに、若い頃と同じ感覚でハンドルを握る高齢者も多くいます。

 まずは家族が運転状況を知ることが大切です。その方法として、NPO法人「高齢者安全運転支援研究会」(東京)はホームページでチェックリストを公開しています。「車のキーや免許証などを捜し回る」「車庫入れで車体をこすることが増えた」など30項目を紹介。「五つ以上当てはまるなら要注意」としています。

 車の前方の映像を記録する「ドライブレコーダー」を利用して検証するのも有効です。急発進や急ブレーキがあった時にメールで知らせたり、走行データから運転診断をしてくれたりするサービスもあります。

 自動車教習所で、指導員に運転をみてもらい、安全運転のための助言をもらうこともできます。

  ■免許返納後の生活を話し合う

 「運転はやめた方がいいな」と感じたら、本人とよく話し合い、「運転できないと困ること」をしっかり聞くことが大切です。買い物や通院の手段がない時は、代わりの交通手段を一緒に探します。運転自体が生きがいになっている場合は、送迎付きのレクリエーションなどを提案することが重要です。

 家族だけで結論が出ない時は、各都道府県にある運転免許センターや、かかりつけ医に相談するのも一案。専門家から話をされると、冷静に受け止められる人も多いようです。

 免許証は、自ら返納するとバスやタクシー料金の割引が受けられるなど様々な特典があります。高齢者安全運転支援研究会の岩越和紀理事長は「安全に長く運転を続けることが一番の目的。家族も運転の技量を見極めてほしい」と話しています。

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