本ヨミドク堂
医療・健康・介護のコラム
『てんかん専門医の診察室から 病気と共生するために』 田中正樹著
事例をもとに症状から患者と家族の悩み、日常生活での注意点、発作時の周囲のアドバイスなどを解説している。
患者数が100万人ともいわれるてんかんは、突然意識を失うイメージが強い。しかし発作は、胸がむかつくだけだったり、手が意思と無関係に動いたりと多様だ。発作中に意識があることもあれば、はっきりしないこともある。薬で発作が止まる患者がいれば、薬だけでは治まらない患者もおり、就職や結婚、出産ができるか悩む患者が多い。
著者は、病名の漢字に「狂う」という意味が含まれ実態に合わないと、変更を提案している。
(星槎大学出版会 1800円税別)
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