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40代から備えよう「老後のお金」

コラム

最新がん治療の「裏側」を見てきました(後編)――公的保険外なら300万円! 先進医療の費用に備えるには

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乳がんの陽子線治療は臨床試験の段階

  前回のコラム で、公的保険適用範囲が拡大された陽子線治療について、「より身近ながん治療の選択肢になっていくのではないでしょうか?」と、書きました。

 鹿児島県指宿市のメディポリス国際陽子線治療センターでは、3部屋ある治療室のうち1室を乳がん臨床試験に使用し、治療時に乳房を固定するシリコンカップを独自に開発していました。陽子線の最大の特徴は、「狙い撃ち」。ゆえに、乳房の揺れを固定する必要があるからです。

 乳がん治療の臨床試験は、2015年5月に患者さんへの治療照射が開始され、現在も進行中だそうです。未来に向けて医療技術を進歩させようとしている人たちを目の当たりにし、「もし、私ががんになったら、部位によっては陽子線治療にトライしてみたい」と感じました。

うつ伏せになって乳房の型をとる装置(体位変換装置)

民間保険会社の先進医療特約で備える

 しかし、公的医療保険の適用となるまでには、少し時間がかかりそうです。保険適用外の先進医療である陽子線治療を受けようと思ったら、およそ300万円かかります。そこで、ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんに聞いてみました。「この医療費のリスクヘッジ、どう考えたらいいですか?」

 畠中さんは言います。「まず、ご自身が入っている民間保険会社の医療保険に『先進医療特約』がついているかどうか、チェックすることから始めましょう」。先進医療特約とは、厚生労働大臣が認める「先進医療」を、届け出をしている医療機関で受けた場合、治療費をカバーしてくれる特約です。

 もし、先進医療特約をつけていなかった場合、すでに入っている医療保険に先進医療特約だけを追加するのは難しいようです。なぜなら先進医療特約だけの保険料は月額数百円程度。これでは保険証券を作り直す手間賃も出ません。そのため、先進医療特約だけの追加を受け付けてくれる保険会社は少ないのです。他の保障を増やすなどの「抱き合わせ」をすれば、先進医療特約をつけることができる可能性はありますが……。

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楢戸ひかる(ならと・ひかる)

マネーライター、ファイナンシャル・プランナー

 1969年生まれ。大手商社に8年間勤務後、フリーライターに。妊娠を機にファイナンシャル・プランナー資格(現FP技能士)を取得。約20年にわたり、女性向けのマネー記事を執筆してきた。
 ホームページ「主婦er」の運営や、ワークショップ「『小さな暮らし』を始めるための3カ月家計簿」も手がける。家族は、夫と息子3人(高校生と中学生)。

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