本ヨミドク堂
医療・健康・介護のコラム
『悪性脳リンパ腫の僕が再び教壇に立てた理由』 常山昭男著
小学校の理科専科の教員が病気になり、手術や入退院を経て復帰するまでを語った。
MRI(磁気共鳴画像)検査で、拷問のように感じた機械音。治療の副作用で髪が抜け、頭をなでるたびに指に毛がからみつくショック。闘病生活で直面した経験が素直に表現される。
「教壇に戻る」という強い意志を支えたのは、励ましの手紙を送ってくれる児童たちや、指導のアドバイスを求める同僚らとの交流だったことが伝わる。
巻末に、著者が作った「理科おぼえ歌」を収録。覚えづらい用語などを替え歌にした。児童たちに親しまれているらしい。
(幻冬舎 1200円税別)
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