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五味院長の「スッキリ!体臭で悩まなくなる話」

医療・健康・介護のコラム

女性にも加齢臭はある ホルモン変動や疲労、更年期によるニオイの防ぎ方

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更年期の体臭には女性ホルモン低下が関係

女性に特有なニオイに更年期の体臭があります。女性は更年期を迎えると、手足は冷たいのに顔がのぼせたり、上半身の汗が多くなるという更年期障害の症状が表れます。発汗には、男性ホルモンが促進的に働き、女性ホルモンが抑制的に働きます。更年期以降、女性ホルモンが低下すると、相対的に男性ホルモンが優位に働いて多汗につながるのです。

 更年期多汗症の特徴は、一気にどっと汗が出るため「ホットフラッシュ」とも呼ばれます。汗は、ゆっくりじっくりかくと水に近いサラサラ汗になります。ところが、ホットフラッシュのように一気にどっと出ると、血液の成分が汗に混じり、濃度の濃いネバネバ汗をかきやすくなります。その中には、アンモニアや乳酸などのニオイ成分や、雑菌のエサとなる皮脂が多く含まれています。そのため、「臭う汗」になりやすいのです。

運動不足、エアコン依存も一因

 更年期に上半身の汗が多くなるもう一つの原因は、汗をかく汗腺(能動汗腺)が減少することにもあります。

 汗腺は、脳の温度を一定に保つために発達してきたので、脳に近い部分の汗腺は機能が高く、脳から遠い下半身の汗腺は衰えやすい傾向があります。更年期の女性が運動不足やエアコンに依存して汗をかかない生活をしていると、まず下半身の能動汗腺が減少してきます。上半身の少ない汗腺だけで体温を調節するので、どっと多くの汗をかきやすくなり、ホットフラッシュの原因ともなります。

 さらに、更年期にはイライラやストレスがたまりやすく、冷や汗のような「精神性発汗」を伴いやすくなり、これも「臭う汗」の原因となります。汗だけではありません。活性酸素の発生を抑える女性ホルモンが低下することで、皮脂が酸化して「女性の加齢臭」も発生しやすくなるのです。

大豆類や緑色野菜を積極的に

 このように更年期の体臭は、女性ホルモンの減少と関係しています。まず婦人科でホルモンの検査を受け、極端に女性ホルモンが低下しているようならホルモンの補充療法を受けるのもよいでしょう。食事では、女性ホルモンのような作用のある「イソフラボン」を含む大豆類を多く摂取します。納豆や豆乳はお勧めです。ビタミンC、E、ポリフェノールなどの抗酸化作用のある緑色野菜も積極的にとりましょう。

 更年期多汗には、汗腺をきたえて能動汗腺を増やす「汗腺トレーニング」も有効です。汗腺トレーニングの方法は、次回に詳しく紹介しましょう。(五味常明 五味クリニック院長)

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五味常明(ごみ・つねあき)

1949年、長野県生まれ。一橋大学商学部、昭和大学医学部卒。昭和大で形成外科、多摩病院で精神科に携わった後、体臭・多汗研究所を設立。現在は、 五味クリニック 院長として、東京と大阪で診療する傍ら、流通経済大スポーツ健康科学部の客員教授も務めている。

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