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[読者と記者の日曜便] 難病の不安 分かち合い前へ

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 子育て中や働き盛りに難病となってしまったら――。神戸市東灘区の看護師、原田純子さん(48)から、大阪本社社会部にメールが届きました。会社員のご主人と大学生の長男、高校生の長女の4人暮らしという方です。

 〈家族とごく一般的な生活をしていましたが、去年、私がパーキンソン病と診断され、そうではなくなりました。これからの生活、子育て、仕事、どうしようかと泣きました〉

 ご自宅で話を伺いました。

 原田さんは看護師歴27年、うち11年は「地域に貢献したい」と地元の高齢者の訪問看護を続けています。でも……。

 「3年ほど前から左の手足が動かしにくくなりました。病院でパーキンソン病の疑いがあると言われ、昨年11月、正式に診断されました」

 この病気は体の自由がきかなくなり、進行すると自力での生活が困難になります。薬で症状は抑えられますが、根本的治療法はまだありません。約16万人(推計)の患者の9割は65歳以上ですが、若い年齢での発症もあります。

 「病気とわかって一番悲しかったのは、まだ若いわが子の世話に自分がなるかもしれないこと。それから娘が家庭を持って子供を産み、私を必要とする時に手伝ってやれないかもしれないことです」

 そう言って少し涙ぐまれた原田さん。「子供が社会人になるまでは働き、育て上げたい」と現在は薬で症状を抑えながら、働いています。

 職業柄、パーキンソン病の方と接した経験もあり、「だからこそ不安も大きかった」とのこと。ただインターネットで、同じ病気の元看護師の女性がつづるブログを見つけたことが転機になりました。

 「悩みや不安を抱えながらも、仕事や子育てに前向きに頑張っている彼女の言葉に勇気づけられました。私も、同じように悩んでいる人のお役に立てたらと、今年2月にブログを始めたんです」

 原田さんのブログには生活や仕事での困り事や家族への思いがつづられ、同じような境遇の人たちから〈気持ち、分かります〉〈医学は日々進歩してる!〉等々、共感や励ましの声が寄せられています。

 ブログ仲間の1人は9月に福岡市で若年性パーキンソン病の方の交流会を企画しているそうで、原田さんは「私もいつか地元で交流会を開きたい」との抱負を述べ、こんな思いも口にされました。

 「病気になったことはつらいし、傷つくこともありますが、新しい出会いや人の優しさを感じる場面も、たくさんあります」

 原田さんのブログは「ryokanamama」と検索すれば読めます。〈人混みで急に人をよけられない〉など、病気への理解を深める情報も豊富です。何よりも、一日一日を前向きに生きようとする姿が伝わってきます。(磯野大悟)

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