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知ってる? 予防接種(上) 「同時接種」で負担軽減

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 福岡県などで麻疹(はしか)の感染が相次いでいる。本来ならワクチン接種で予防できる病気だ。予防接種を適切に受けておきたい。

◇ 


 福岡市にある福岡歯科大学医科歯科総合病院の予防接種センターで、センター長の小児科医、岡田賢司さんが注射器を手に、1歳になったばかりの池田
悠喜はるき ちゃんにほほ笑みかけた。 「お誕生日プレゼントだね」

 この日接種したのは、1歳から受けられるMR(麻疹と風疹の混合)と水ぼうそうのワクチンに加え、おたふくかぜ、肺炎球菌、日本脳炎の計5種類。岡田さんは、悠喜ちゃんの両腕と両足に5本の注射を打った。

 母親の麻美さん(33)はこの日、午前中だけ仕事を休んだ。「麻疹も心配で、一日も早く受けさせたかった。何度も欠勤できないので、一度に接種できて助かります」と話した。

 乳幼児の予防接種は、従来は1回に1種類のワクチンを接種するのが慣例だった。しかし、ここ5年ほどで、予防接種法に基づく「定期接種」に肺炎球菌やヒブ(インフルエンザ菌b型)、B型肝炎などが加わり、種類も回数も増えた。このため、親や子どもの負担軽減も考慮し、近年は複数のワクチンをまとめて接種する「同時接種」が広まっている。

 同時に接種しても副反応の頻度が上がることはないという。日本小児科学会も2011年、同時接種を推奨する姿勢を打ち出している。岡田さんは「接種可能な月齢になったらできるだけ早く受けさせて」と呼びかける。

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 ワクチンには、病原体の毒性を弱めた「生ワクチン」と、病原体を殺して作る「不活化ワクチン」がある。同時に接種することは可能だが、生ワクチンを打った場合は、次のほかの予防接種まで27日以上の間隔を空ける必要がある。不活化ワクチンだけの時は6日以上空ける。

 「病気の特徴や季節なども踏まえて、スケジュールを考えて」と岡田さん。生後6か月頃から肺炎球菌やヒブが原因の髄膜炎が増えるため、それまでに各3回の接種をすませてほしいという。日本脳炎は、ウイルスに感染したブタの血を吸った蚊が媒介する。西日本はブタの感染率が高いため、夏までに受けておきたい。「ワクチンで防げる病気はワクチンで防ぎましょう」と岡田さんは話す。

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