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iPSから免疫細胞、がん治療に応用へ…京大研究所

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iPSから免疫細胞、がん治療に応用へ…京大研究所

 人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から、がん細胞や病原体などを攻撃する免疫の「司令塔役」を担う細胞を作ることに成功したと、京都大iPS細胞研究所などが発表した。がん治療への応用が期待される成果で、25日の米科学誌ステム・セル・リポーツ電子版に論文が掲載される。

 免疫細胞には、がん細胞などへの攻撃を命じる司令塔役の「ヘルパーT細胞」や、命令を受けて活性化する攻撃役の「キラーT細胞」などがある。

 同研究所の金子 しん 准教授らは、人のiPS細胞に免疫細胞への変化を促すたんぱく質や遺伝子を加えるなどして、ヘルパーT細胞とほぼ同じ機能を持つ細胞を作製した。この細胞と一緒に培養して活性化させたキラーT細胞を、がんのマウス10匹に投与したところ、がん細胞の増殖が抑えられ、60日たっても全て生きていた。投与しなかった5匹では、1匹しか生き残らなかった。がん患者の多くでは免疫細胞が減少し、働きも低下。今回の手法を使えば、増殖が難しい免疫細胞を大量に作ることができるという。金子准教授は、既にiPS細胞からキラーT細胞を作ることにも成功しており、「免疫機能を回復させる新しいがん治療法を開発したい」と話す。

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