一病息災
闘病記
[兄弟フォークデュオ ビリー・バンバン]脳出血・大腸がん(1)弟は定期検査で異常
「白いブランコ」や「さよならをするために」など昭和を代表するヒット曲を持つフォークデュオの草分け的存在で、麦焼酎「いいちこ」のコマーシャルソングを30年以上にわたって歌い続けるなど、世代を超えて支持されてきた。そんな2人がデビュー45周年の2014年、そろって病魔に襲われた。
弟の進さんは糖尿病のため、定期的に血液検査を受けていた。その検査で異常が見つかり、同年5月、精密検査で大腸(盲腸)がんと判明、手術を受けた。腸の周囲のリンパ節にも転移していて、盲腸と周囲のリンパ節を切除した。「麻酔が切れた後は、痛くてたまらなかった」
入院中、メジャーデビュー前にバンドメンバーだったせんだみつおさんから「大丈夫か」と1日に何度も電話があった。「大丈夫だよって言ってもかけ直してくる。そういう優しさがあるんだよ」。10日ほどして退院し、仕事に復帰した。
リンパ節に転移があったことから、医師は手術後の抗がん剤治療を勧めたが、進さんは「正常な細胞も傷めてしまう」と断った。「がんが転移したり、再発したりするのは怖かったけれど、何事もなく4年近くたちました」と淡々と語る。
病気のことは「母に心配させたくないから」と一部の人にしか伝えなかった。その2か月後、今度は兄の孝さんが倒れた。
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兄弟フォークデュオ ビリー・バンバン
菅原孝さん(73)脳出血
進さん(70)大腸がん
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