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パティシエの技を障害者に伝える

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パティシエの技を障害者に伝える

撮影・浜井孝幸

   じゅん さん 66

 「洋菓子界で活躍するチャレンジド(障害のある人)を生み出そう!」と、2008年に始まった支援活動「神戸スウィーツ・コンソーシアム」。全国16人のパティシエとともに、年数回、各地の作業所の人にプロの技を伝授してきた。

 3月末、東京での修了式では、10年前に一言も話さなかった人が、「生きがいを見つけた」と笑顔を見せた。「続けてみるもんだ」と目頭が熱くなった。

 東京・八王子の織物工場の次男。手に職を、と好きな洋菓子の道を選んだ。国内の菓子に飽きたらず、24歳でウィーンへ。4年後、外国人初のオーストリア政府公認「製菓マイスター」の称号を得た。帰国後結婚。知的障害の子を授かった縁で、日清製粉が持ちかけた統括講師を引き受けた。

 障害のある人の個性は千種万様。伝え方にも工夫がいる。けれど、「伸ばせる部分は絶対ある」。本人も気づかない力を引き出すと見違える。そこが面白い。

 昨年から、障害者が働くカフェで菓子作りを教えることが本業になった。「品質で消費者に選ばれるものを」と意気込む。米国で障害者を指す「チャレンジド」は、挑戦すべき課題を与えられた人という意味だ。マイスターの挑戦もまた、続く。

 障害者の自立を目指すカフェ「ボヌール・ヴェール」(神戸市)に勤務。

 (医療部 館林牧子)

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