40代から備えよう「老後のお金」 楢戸ひかる
医療・健康・介護のコラム
生前整理の難所=「アルバム」「手紙」「引き出物」の攻略法 40代から始めましょう!
片付けの「難所」ベスト5は?
ちなみに、どこの家でも「片付けの難所」は決まっているそうです。そこをどう攻略するか。
生前整理ができれば、お金が貯まる!?
5000件の経験に基づいた石見さんの発言には、とても迫力と説得力がありました。最も印象に残っているのは、「数多くの居宅を見てきてハッキリと言えることは、生前整理ができている人は、お金に潤いがあるということです」。
この意見、実は私も同感です。長年マネーライターとして「お金をためるノウハウ」を記事にしてきましたが、お金のプロたちが「お金が貯まる人」の筆頭として必ずあげるのが、「家が片付いている人」でしたから。
私も自分が開催するマネーワークショップで、こんなふうにお伝えしています。「自分にとって何が大切で、何が大切ではないか? その優先順位をきちんと把握している人は、お金が貯まります」。家が片付いている人は、そういう意味で、頭の中がクリアに整理されているのでしょうね。
業者に依頼すると「3LDKマンションで20万円以上」
ところで、業者に生前整理を依頼するのは、どんな方なのでしょうか? メモリアルアートの大野屋さんと一緒に生前整理をされているディスカバリーモノーの武藤孝行さんによれば、「生前整理には、何かしらのキッカケがあります。多くの場合、『子供との同居』『老人施設』『サイズが小さい住居』への引っ越しと合わせて依頼される方が多いですね」。生前整理を依頼した場合の相場をうかがってみると、「物の量にもよりますが、過去の事例からいくと、3LDKのマンションで20万円以上はします」とのこと。「物量によりますが」という部分が、興味深いです……。
親の終活を後押しするつもりでお話を伺いに行ったのに、取材の帰り道は、「まずは冷蔵庫と、トイレ掃除か!」と、生前整理がすっかり自分事になっていました。「40代から備える老後」という意味でも、生前整理で「自分の人生の棚卸し」をしてみること、とても大事ですね。(楢戸ひかる マネーライター)
(イラスト:西島秀慎)
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