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五味院長の「スッキリ!体臭で悩まなくなる話」

コラム

わたしニオうんです――自己臭症(下)見えないニオイへの妄想 人工知能で解消も

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可視化すれば不安がなくなる

 自己臭症の人にとっての不安は、「自分のニオイが見えない」ことです。他人のしぐさや態度はよく見えるのに、自分のニオイは見えません。「クサイ!」という言葉はよく聞こえるのに、そのニオイは聞こえません。ニオイは「見えない」「聞こえない」ため、はっきりと分かる他人のしぐさや言葉から「推察」してしまうのです。

 自己臭は、自分を無関係な他人と結びつけてしまう「関係妄想」と似ているので、「自己臭妄想」ともいわれます。

 ですから、自己臭の悩みのもっとも有効な解決法は、体臭の強さを客観的に判定してあげること。ニオイの強さを可視化してあげることです。

AIが判定、スマホアプリでアドバイス

 客観的な判断としてまず有効なのは、体臭の専門医に正確に診断してもらうことです。ただ、専門医はごくわずか。そこで、今私が推奨しているのは、ITの新技術を利用することです。

 人工知能(AI)により体臭を分析し、可視化できる測定器(Kunkun body)が、コニカミノルタから発売されました。このクンクンボディを頭や耳の後ろ、ワキなどにかざすと、ニオイの総合値と「汗臭」「加齢臭」「ミドル脂臭」などの具体的体臭の種類がスマートフォン上の専用のアプリに表示されるのです。しかも、AIが「まだ大丈夫ですが、要注意です」などの文言で対応を促してくれます。対策法も具体的に示されます。

 クンクンボディの特徴は、従来の単一なニオイ分子のみを測定するニオイセンサーとは異なり、実際の生活上で私たちの鼻が感じるように、ニオイを総合的に判定してくれることです。このような測定器で客観的に可視化されたなら、いくら自分の鼻を信頼していない人でも信用するでしょう。このクンクンボディが最も有効な人は、「ニオイがないのにもかかわらず自分は臭うと思っている人」、つまり自己臭症の人なのです。

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五味常明(ごみ・つねあき)

1949年、長野県生まれ。一橋大学商学部、昭和大学医学部卒。昭和大で形成外科、多摩病院で精神科に携わった後、体臭・多汗研究所を設立。現在は、 五味クリニック 院長として、東京と大阪で診療する傍ら、流通経済大スポーツ健康科学部の客員教授も務めている。

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