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ギャンブル依存症、知っておくべき5つのこと

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ギャンブル依存症、知っておくべき5つのこと

 米国では、Problem Gambling(ギャンブル依存症)の啓発を目的として、毎年3月を”Problem Gambling Awareness Month”と定め、キャンペーンを行っている。これにちなんで、米国・コロンビア大学精神科のMayumi Okuda Benavides氏は”ギャンブル依存症について知っておきたい5つのこと”を発表した。認知行動療法や動機付け面接などは、治療の一助になるという。

(1)ギャンブル依存症は深刻な状況をもたらすことがある

 多くの人にとって罪のない娯楽であるギャンブルは、ある人々においては社会生活を破壊する潜在的な可能性を有している。ギャンブル依存症は、世界の精神科医が使うマニュアル『精神疾患の分類と診断の手引き第5版(DSM-5)』で、「物質関連障害および嗜癖障害」の中の”非物質関連依存症”と扱われている。この場合の”物質”とはアルコールや麻薬のことである。

 ギャンブル依存症は、ときに借金、破産、家庭崩壊、うつや自殺などの深刻な状況をもたらす。ギャンブル行動とは、カジノでのゲームに限らずスクラッチカードや宝くじ、ファンタジースポーツ※を含むスポーツギャンブル、株式投資などの総称である。

(2)精神疾患を抱える人はギャンブル依存症リスクが高い

 不安や気分障害など精神疾患を含む精神衛生上の既往歴がある人は、ギャンブル依存症になりやすい。さらに、薬物依存などの物質使用障害患者やその既往がある場合はギャンブル依存症のリスクも著しく高まり、物質使用障害患者の7~39%がギャンブル依存になるとの報告もある。

(3)ギャンブル依存症はわずか2つの質問で検出可能

 簡潔で感度が高く、ギャンブル依存症に特異的なスクリーニングツールとして、以下の質問が有用である。

 「あなたにとって重要な人々にギャンブルで賭けた金額についてうそをついたことがありますか?」

 「これまでに、ギャンブルにもっと多くの金額を賭ける必要性を感じたことがありますか?」

 この2問に対する肯定的な回答は、詳細な質問票や面接によるどんな否定的な結果よりも、ギャンブル依存症であることを強く示している。

(4)ギャンブル依存症の進展と関連する注意すべき薬剤

 ギャンブル依存症を含む行動依存は、パーキンソン病やレストレスレッグ症候群などの治療に使われるドパミンアゴニストを服用している患者の17%以下で見られた。また最近、米食品医薬品局(FDA)が抗精神病薬のアリピプラゾールの使用に対して、賭博、過食などが制御不能になる衝動リスクが見られるとの警告を発した。これらの薬剤を服用している患者は、ギャンブル依存症を含む行動依存に対して、医師による定期的なスクリーニングを受けるべきである。

(5)ギャンブル依存症に効果的な治療法はある

 認知行動療法と動機付け面接は、幾つかの大規模試験において有効性が示されている。動機付け面接とは、面接者が対象者(患者)が変わりたい方向性を見つけ、その方向に変わろうとする対象者に力添えするカウンセリング法。

※自分の好きな選手を集めて架空のスポーツチームをつくるシミュレーションゲーム。実際の試合の結果が反映され、作成チームの選手が稼いだ獲得ポイントを争う。一定のポイントに達すると賞金を得ることができ、ギャンブル性がある

(あなたの健康百科編集部)

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