ウェルネスとーく
医療・健康・介護のコラム
[女優 鈴木砂羽さん](下)30代前半で建てた浜松の実家は「決意」の証し 仕事なく、つらかった時期も乗り越えた
痛い腰をゴムベルトで固定 2か月間も舞台に
――25年の芸能生活で、大きな病気やケガをしたことは?
40歳を過ぎた頃、急に腰が痛くなったことがあります。舞台に出ている時で、休めません。立ち上がれないほど痛かったんですが、毎日トレーナーにマッサージをしてもらい、ゴムのベルトで固定して出演していました。それが2か月くらい続いて。
一番つらかったのは、最後にする「おじぎ」。腰を曲げられないので、客席に向かって、ちょっと頭を下げるだけ。出演者のなかで、私だけ心証が悪かったのではないかと心配しました。
その後も、腰は良くないみたいです。役者って、不自然な姿勢のまま演技しなければいけないことも多くて、体に負担がかかります。一種の職業病みたいなもの。整体に通ったりして、普段から気をつけています。
舞台や映画 プレーヤーから発信する側に
――これから人生の後半。やってみたいことはありますか。
あり過ぎます(笑)。舞台や映画にはプレーヤーとして関わってきましたが、これからは自分が演出を手がけ、発信する側になりたい。飲みながら友だちと話していると、企画はたくさんあふれてきて、配役や予算についても話し合う。そして夜更けまで飲んじゃう。それを、酒のつまみではなく、現実の話にしていきたいですね。
私生活は、平穏であればいいかな。同居人のメルシーとハチはまだ4、5歳ですが、そのネコたちが元気でいてくれたら、それでいいです。
すずき・さわ
1972年、浜松市生まれ。女子美術大短期大学部を中退して、文学座の研究生に。94年、映画「愛の新世界」で主演デビューを果たし、ブルーリボン新人賞、キネマ旬報新人女優賞などを受賞した。6月5日、集英社から 「ボンちゃんがいく☆ 女優・鈴木砂羽のマンガ愛がはじけるコミックエッセイ」発売。8月31日から東京・赤坂RED/THEATERで、自らプロデュースする演劇ユニット「港.ロッ区.」の旗揚げ公演・音楽劇「ロックの女」を上演する。
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