医療大全
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ふるえ(1)原因不明 超音波で改善
手のふるえに気付いたのは10年ほど前のこと。何もしていないときは問題ないのに、ペンやコップを持つと小刻みに揺れる。それは少しずつ目立ってきた。
大阪市内に事務所を構える弁護士の泉裕二郎さん(66)は、それが気になって仕方なかった。「ただふるえるだけなんやけどね。でも、みっともないし、自分はダメだなって思っていました。後から考えると、うつ状態に近かったかも」
裁判を終えた法廷で、次回の日時を書き留めるのも一苦労だった。「手帳に無理やり手を押さえつけるようにして、ふるえながら書いてました」。パソコンを使えばマウスが右へ左へ揺れ動き、事務作業もはかどらなかった。
地元の脳神経外科で本態性振戦と診断された。「原因不明のふるえ」という意味の病名で、高齢者に多く、65歳以上では5~14%の人にみられるという報告もある。何かをしようとすると手がふるえるのが特徴だ。
「不便だけど死ぬ病気じゃないと聞いて、だいぶ気は楽になりました」
ただ、処方された薬はあまり効かなかった。何げなくインターネットを見ていると、新たな治療法の紹介が目に入った。
「これやっ!」
それを実践する大西脳神経外科病院(兵庫県明石市)に、すぐ連絡を取った。
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