教えて!ヨミドック
医療・健康・介護のニュース・解説
ストレートネック どう治す?
頭を「首の真上」に保つ
Q 肩から腕にかけて痛みやしびれがあるんだ。知人には「ストレートネックじゃないの」と言われちゃった。
ヨミドック たぶんストレートネックだと思いますよ。猫背で姿勢が崩れていますからね。
Q 病気なの。
ヨ
いえ、病名ではありません。本来、首の骨(
Q なぜ「真っすぐ」がいけないの。
ヨ 首に大きな負担がかかるからです。頸椎が真っすぐになると、頭が首の真上でなく、前に出た位置になります。頭の重さは4・5~5・4キロで、首の真上にある時は首を含めた体で受けとめる形になりますが、頭が前に出るほど、首にかかる負担は増します。首の角度を30度に傾けると、その負担は18キロと4倍近くになるとする研究もあります。
Q 「スマートフォン(スマホ)を使い過ぎ」とも言われたけれど。
ヨ スマホをのぞき込む首の角度が、まさに20度~30度です。ストレートネックは、この角度で首が固定されてしまった状態ですね。
Q 何とかならない?
ヨ 早めに対策を講じて悪化を防ぐことが大事です。ストレートネックには二つのタイプがあります。一つは、筋肉のこわばりによる「筋性」。もう一つが、頸椎そのものが変形した「骨性」。筋性が長く続き骨性になることもあります。骨性は、筋性より改善しにくい状態ですが、きちんと対策を講じて少しずつよくしたいですね。

Q どうすればいいかなあ。
ヨ まずは姿勢を適切に直すことです。作業時も歩行時も、頭が首の真上にある状態を心がけてください。
Q ほかには?
ヨ 首の筋肉の緊張を取ってあげることが大切です。まずは、首の前側と後ろ側、胸のストレッチを組みあわせた体操が有効です。注意すべきは首だけではありません。頸椎の土台となる胸の骨(胸椎)や腰の骨(腰椎)、骨盤も含めて背骨全体のバランスをよくする治療を受けるのもよいでしょう。
(鈴木敦秋/取材協力=
ヨミドックは読売新聞の医療サイト・ヨミドクターのお医者さんキャラクターです。
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