ウェルネスとーく
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[タレント はしのえみさん](下)数人の客の前で演じ続けた下積み時代 「姫様」との出会いが人生を変えた!
怖いもの知らずだった16歳の頃
――ご出身は鹿児島なんですね。どんな子ども時代でしたか。
鹿児島市内で育ちました。2歳頃のことを母に聞くと、私は「団地で一番強い子」だったそうです。2歳違いの兄が泣かされて帰ってくると、私が敵を討ちに行ったとか(笑)。
――16歳で一人東京へ。迷いはなかった?
怖いもの知らずだったので、失敗することなんて考えてませんでした。
ずっと芸能界に憧れていて、中学生の時に雑誌を見てオーディションに応募。履歴書と写真を送ったのですが、事務所の社長が鹿児島まで来てくれて面接をしました。そして「高校生になったら呼びます」と言ってくれました。
鹿児島にはタレントの養成所もないので、自分の部屋で歌やダンスの練習をするしかない。「やっとレッスンを受けられる」と思うと、うれしかったですね。
泣きながら社長に「もうだめです」
――そうして始まった芸能生活は順風満帆でしたか。
そうではなかったです。小堺一機さんの番組に、当時人気だったCHA-CHAの妹分を作ろうという企画があって、私はオーディションに合格したんです。ところが、これはデビューせずに終わりました。すると、番組のスタッフが、できたばかりの欽ちゃん劇団を紹介してくれました。
100人収容できるショーレストランで365日舞台に立つのですが、お客さんが数えるほどしか入らない日が続きました。来る日も来る日も同じ場所で同じメンバーと。「私はいつまでここでやっていくんだろうか」と考えるようになり、ある日、本番と本番の合間に、2階席にいた社長のところに行って「もうだめです」と訴えました。社長は「いったん帰って休んでおいで」と言ってくれました。
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