科学
科学
【中耳炎】痛み・うみを放置すると難聴に…細菌が炎症起こし鼓膜切開も
子どもの9割が小学校に入学する前に一度はかかるという
なぜ起きる?
耳は、外側から
中耳には、鼻と耳をつなぐ「
どんな症状?
風邪などに続き、ズキズキとした激しい耳の痛みや、耳の中からうみが流れ出る「耳だれ」が起こるのが、中耳炎の中で最も多い「急性中耳炎」です。通常は、抗菌薬を5日間服用します。
特に発症しやすいのは、免疫機能の弱い生後半年から5~6歳までの子どもで、まだ言葉が話せない時期に耳をいじったり、機嫌が悪くなったりする様子があれば、中耳炎を疑ってみましょう。
一方、痛みは少ないものの、うみなどが中耳にたまる「
中耳炎を何度も繰り返すと、鼓膜が破れやすくなり、耳だれが増える「慢性中耳炎」となります。悪化すると、難聴が進み、顔面神経まひになることも。穴が閉じなくなった鼓膜を再建する手術などを行います。
大人もかかるの?
年齢を問わず発症します。子どもの頃の中耳炎が原因で、鼓膜に穴が開いたままの状態になっているのに気付かずに大人となり、耳だれを起こすケースもあります。年を取ると、老人性の難聴がどうしても避けられませんが、このケースの人はさらに聞こえが悪くなり、補聴器をつけてもよく聞こえません。
また飛行機を利用する際には、耳管で気圧の変化をうまく調整できずに耳が痛くなる「航空性中耳炎」にも気をつけましょう。
予防法は?
風邪を引かないことが重要ですが、肺炎球菌などのワクチンを予防接種することで中耳炎のリスクも下げられます。
もし中耳炎にかかった場合は周りの人に感染を広げないためにもプールは控えましょう。中耳炎を繰り返す子どもは、免疫機能に問題があるケースも考えられるので、病院で検査を受けることも検討してみてください。
航空性中耳炎になった時には、水を飲んだり、あめをなめたりして、耳管の働きを良くすることが大切です。
【関連記事】