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アレルギー対応食品、選択の幅広がる…「安全で、おいしさも追求」

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アレルギー対応食品、選択の幅広がる…「安全で、おいしさも追求」

「バリアフリーパン」は好評だ(東京・池袋の「リビエラカフェ グリーンスタイル」で)

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「アレルギーに配慮した食品」と明示された専用コーナー。一目でわかりやすい(東京都江戸川区の「イトーヨーカドーアリオ葛西店」で)

 食物アレルギーの原因となる卵や小麦などの原材料を使わない加工食品が多彩になってきた。アレルギーに悩む人にとって、安全で味にもこだわった食品の選択の幅が広がっている。(及川昭夫)

小麦の代わりに米粉…「バリアフリーパン」

 東京・池袋の喫茶店「リビエラカフェ グリーンスタイル」は1月から、「バリアフリーパン」(325円税込み)を発売した。小麦の代わりに米粉を使い、アレルギー物質27品目は使用しない。宗教によっては禁忌とされるアルコールなども含まず、誰でも食べられるようにした。

 開発と製造を手がける「コスモバイタル」の吉岡久雄さんは「安全性だけでなく、おいしさも追求しました」と話す。米粉に白インゲン豆粉やナツメヤシを加えた風味が「優しい甘さ」と評判だ。

 文部科学省が2013年に全国の公立小中高校を対象に行った調査では、食物アレルギーのある児童生徒は全体の4・5%(約45万人)で、04年の2・6%(約33万人)より増えた。子どもを中心に食物アレルギーを抱える人は増加しており、大手メーカーを中心に、アレルギー物質を使わない食品の開発が進んだ。

 ハウス食品は14年8月、特定原材料の7品目を使わないカレールーとシチューのもとを新発売した。現在はハヤシライスのソースを含む計4品を展開する。同社ホームページでは、米粉パスタなどと組み合わせて、家族全員で楽しめるレシピを紹介している。

 キッコーマンは昨年2月から大豆の代わりにエンドウ豆を使った「しょうゆ風調味料」を主にインターネットで販売。アレルギーを持つ子どもの保護者から「しょうゆに近い味でおいしい」との声があった。サントリー食品インターナショナルは2月から、ペットボトル飲料「グリーンダ・カ・ラ やさしい麦茶」の原材料を見直し、「27品目不使用」を打ち出した。

 アレルギーに対応した食品の多様化について、小麦アレルギーを持つ東京都内の男性会社員(43)は「小麦を含まない食品を探すのに苦労してきた。選択肢が増えるのは助かる」と話す。

小売店に専用コーナー、無料アプリ「アレルギーチェッカー」も

 アレルギー対応食品は、小売店で簡単に探せるだろうか。イトーヨーカドーは、過去10年ほどで全店舗の半数近い約80店舗の食品売り場に専用コーナーを設けた。担当者は「消費者のニーズを受けて増やしている」と説明する。

 IT企業「ウィルモア」は、包装に印刷されたバーコードをスマートフォンで読み取ると、アレルギー物質の有無や種類を表示する無料アプリ「アレルギーチェッカー」を開発した。社長の石川麻由さんは「国内で販売されている主要な食品に対応しています」と語る。同社が運営する対応食品の検索サイト「クミタス」も、利用者数が伸びている。

 管理栄養士の伊達友美さんは「アレルギー患者は子どもから大人までおり、症状も人それぞれ。対応食品が増え、自分の症状に合う食品が選べるようになるのは望ましい」と話す。

【アレルギー物質27品目】  かゆみや呼吸困難など食物アレルギー症状を引き起こす原材料のうち、発症数が多く重症化しやすい卵、乳成分、小麦、そば、落花生、エビ、カニの7品目について、食品表示法は「特定原材料」として加工食品に表示するよう義務づけている。イカや大豆などの20品目も、可能な限り表示するよう推奨している。

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