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子どもの健康を考える「子なび」

コラム

発達障害(21)特性尊重 周囲がサポート

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  発達障害では、精神科医で信州大医学部子どものこころの発達医学教室教授の本田秀夫さんに聞きます。(聞き手・松本航介)

発達障害(21)特性尊重 周囲がサポート

 子どもの発達障害を早期に発見することのメリットは何でしょう。発達障害の息子を持つあるお母さんの手記が参考になります(「発達障害の早期発見・早期療育・親支援」=金子書房=より)。

 息子さんは幼児期に自閉スペクトラム症と診断され、手記を書いてもらった当時は小学3年生に成長していました。手記にはこう書かれています。

 「早期に診断を受けて息子の特性を知ったことで、ほかの子と比べることなく子育てができました。卒乳の時期、おむつ外しの時期、言葉を話し始める時期――。息子の発達はほかの子と違い、育児書とも全く異なっていました。

 親の私が『なぜうちの子はできないんだろう』と焦らず、『息子には息子の成長の速度があるんだ』と思えたことで、息子のペースで子育てができました。8歳になった息子は、気むずかしさや理屈っぽさはありますが、積極性が出てきました。

 365日同じ食事を取り、服も靴も同じメーカーのものをデザインを変えず、サイズだけ変えて使っています。こだわりの強い発達障害の特性はそのままですが、息子の生活の質は向上しました。今の息子があるのは、息子に関わってくれた人たちが、息子と私を育ててくれたおかげだと思っています」

 この子は今、学校にも楽しく通い、スポーツや楽器などの習い事にも積極的だそうです。

 本人がこだわってどうしても変えられない点は尊重しつつも、伸びることや好きなことはしっかり保障する。これを徹底できると、子どもは明るく育ち、親も自信を持って育てられます。そして、その両方を支えていくのが周りの支援なのです。

【略歴】

本田秀夫(ほんだ・ひでお)

1964年、大阪府豊中市生まれ。精神科医。信州大医学部付属病院子どものこころ診療部部長・診療教授。日本自閉症協会理事。著書に「自閉症スペクトラム」など。

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1件 のコメント

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早期の指摘に感謝

りつこ

私の娘は、発達障害とはされませんでしたが、その傾向のある子です。1歳半検診の時に、たまたま待合での娘の様子を見かけた先生に支援教室を勧められ、就...

私の娘は、発達障害とはされませんでしたが、その傾向のある子です。1歳半検診の時に、たまたま待合での娘の様子を見かけた先生に支援教室を勧められ、就学前までお世話になりました。
当時はショックでしたが、その後の娘の言動をよく理解できるきっかけになりました。専門家からの助言が無ければ、無駄に娘を叱り、傷つけていたと思います。
ものの見方や感じ方が他の大多数の子とは違っていることを、少しでも頭に留めておくか否か、この違いは大きいです。確実に発達障害かどうか判らない場合ほど、そうではないでしょうか。
同じテレビ番組の同じシーンを見ていても、他の子には笑えるコントなのが、娘にはホラー並みの恐怖だったりします。みんなが楽しく見ているのを、娘は思わず突然消してしまって怒らせたりする。私も何も知らないままだったら、頭ごなしに娘を叱るだけで終わっていたでしょう。幼児期はそんなことが何度もありました。
娘は幸い、人生経験を積むことで物事の対処を覚えていき、問題をクリアしていくことができました。小学校では勉強も運動もよくでき、気がかりだった友達関係も不器用なりに関わり、今のところは大きな問題もなく楽しめているようです。
だからこそ、私の身内などは「昔は個性で済んだものを、余計な指摘を受けたものだ」と言います。私自身、漠然と不安はつきまとうものの、順調な学校生活を見ていると、過去の苦労は忘れかけています。
でも、意識のどこかにこういう話題に反応するセンサーが残っていることで、このコラムも知り、私はここで初めて二次障害という言葉を知りました。
構えすぎるわけではないけれど、目を背けず客観的な情報を頭の隅に置いておくことが、親の気持ちの余裕にも繋がるように思います。

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