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[遠藤真理さん]育児と演奏、両立奮闘
東京芸大を卒業後、ソリストとして活動してきましたが、読響に誘われてオーケストラの一員にもなり、チェロパートのリーダーをしています。
普段は6時起きでお弁当を作り、5歳と2歳の娘を保育園や幼稚園に送った後、リハーサルや練習に向かいます。週1回はNHKのFM番組の収録もあり、夕方、子どもを連れ帰って世話をしていると、たいがい寝落ちしちゃいます。午前2時ごろ起きて、譜面を読んで勉強しています。認可保育園に空きがなく、右往左往したこともありました。
演奏旅行は極力、日帰りです。夫も仕事で夜が遅く、実家が近いので親に応援を頼むこともありますが、子どもに寂しい思いはさせたくないので。
仕事と育児の両立は大変ですが、「曲は本番までに仕上がればいい」「家は多少散らかっていてもいい」と思うようになりました。出産を機に体の共鳴する場所が変わったのか、良い音が出るようになりました。
オーケストラで弾くのは奥深さがあり、ソリストの活動とともに続けたいです。最初は遠慮がちに弾くこともあったのですが、同僚から「オーケストラのメンバーは、あなたの動きを見ていますよ」と言われ、自分がリードする意識が強まりました。低い音でオーケストラを支える役割が大切なので、常に全体を考えています。(岡部匡志)
◇ えんどう・まり チェリスト。神奈川県出身。2006年デビュー。17年4月、読売日本交響楽団のソロ・チェロ奏者に就任した。読響と共演したドボルザーク「チェロ協奏曲」のCDを7月下旬に発売予定。
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