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全身のあちこちに腫瘍ができる「結節性硬化症」皮膚症状抑える塗り薬発売へ

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 全身のあちこちに腫瘍ができる「結節性硬化症」という遺伝性の難病で、顔面などに現れる皮膚症状に効果がある塗り薬を、大阪大が開発した。厚生労働省に新薬として承認され、年内にも発売される見通しだ。

 この病気は、年を取るまでほとんど症状が出ない人もいれば、幼少期に脳で発症し、精神発達遅滞やてんかんなどを伴う場合もある。国内の患者数は推定1万5000人。顔面に症状が出ると腫れ上がって呼吸ができなくなったり、外見を理由にいじめを受けたりするなど深刻だった。

 新薬は、肺などに腫瘍ができる「リンパ脈管筋腫症」の治療に使われる錠剤ラパマイシンの成分を、ゼリー状の塗り薬にしたもの。

 阪大医学部が開発し、1日2回、12週間使用する臨床試験を行ったところ、錠剤を2年間服用した場合と同等以上の治療効果があった。

 ラパマイシンは臓器移植の際の免疫抑制剤としても使われ、感染症や口内炎、間質性肺炎などの副作用が出ることがあるが、塗り薬なら成分が患部にとどまるため、より安全という。

 ラパマイシンは元々、南太平洋のイースター島の放線菌の一種が作り出す抗生物質として見つかった。その後、がん細胞の増殖を抑えるなど様々な作用が確認され、マウスに投与すると寿命が延びたという報告もある。

 最近ではiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使った研究で、全身に骨ができる難病「進行性骨化性線維異形成症」(FOP)の進行を抑える効果が期待できることがわかり、臨床試験が始まっている。

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