文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

ニュース

ニュース・解説

無痛分娩の安全対策、出産と麻酔担当の兼務容認…厚労省研究班が提言

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

 出産の痛みを麻酔で和らげる無痛分娩(ぶんべん)を巡り母子の重大事故が相次いだ問題で、厚生労働省研究班(代表=海野信也・北里大学病院長)が29日記者会見し、安全対策の提言を発表した。問題視されていた1人の産科医による出産と麻酔の兼務を認める内容で、事故に遭った家族から再発防止の実効性に疑問の声があがった。

 提言では、チームの責任医、麻酔の担当医、出産の担当医の役割や必要な資格、研修の受講といった条件を示しながらも、「兼務も可能」とした。このほか、無痛分娩の実績などを各医療機関のウェブサイトで公開することを求めた。

 国には、患者側からの事故情報を収集する仕組みの検討を要請。厚労省は近く、都道府県に対し、提言の周知などを求める通知を出す。今後、関係学会や団体が新たなグループをつくり、提言の具体化を検討する。

「兼務しないのが理想だが」「再発防止策として不十分」…注文や異論も

 記者会見では、研究班に参加した麻酔科医が「産科医1人の兼務はなるべく避けていただきたい。不測の事態が起きた場合、責任は重大だ」とくぎを刺す場面もあった。産科医のメンバーは「兼務しないのが理想だが、まずは誰でもやれる体制作りをし、少しずつ、より安全な方向に行くことが重要」と語った。

 京都府の診療所で起きた事故で妻子が寝たきりになった大学教授(56)は取材に対し、「習熟した麻酔科医がいても事故が起きることはある。まして産科医1人では緊急対応は難しく、兼務を許したのは問題。再発防止策として不十分だと思う」と話している。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

ニュースの一覧を見る

最新記事