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ES細胞で初治験申請、肝疾患乳児に移植…国立成育医療研究センター

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 国立成育医療研究センター(東京)は、ES細胞(胚性幹細胞)から作った肝細胞を、生まれつき重い肝臓病のある赤ちゃんに移植する医師主導の治験(臨床試験)を国に申請した。申請は28日付。ES細胞を使った国内での人を対象にした研究は初めてで、世界的にも肝臓への移植は初。肝臓の再生医療製品の開発につなげる方針だ。

 治験対象は、肝臓で特定の酵素が働かないため毒性のあるアンモニアが分解されずに血中にたまる「尿素サイクル異常症」の赤ちゃん。肝臓移植が根本的な治療だが、肝臓の大きさから生後3か月以降でなければ行えず、それまでに亡くなってしまうケースもある。

 計画では、来年までに数人の赤ちゃんに、ES細胞から作製した正常な肝細胞を、肝臓につながるおなかの血管に注入する。体調が安定したら肝臓移植を行う。この時に摘出した肝臓を調べ、移植した肝細胞が定着して機能したか検証する。治験責任者の福田晃也・同センター移植外科医長は「有効性と安全性を確認できれば、急性肝不全など他の病気の治療に拡大したい」と話している。

  ES細胞  人の受精卵から細胞を取り出して作る。iPS細胞(人工多能性幹細胞)と同様に肝臓や心臓、神経など様々な細胞に変えることができる。日本ではiPS細胞による臨床研究が行われているが、海外ではES細胞での研究が進んでいる。

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