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乳幼児のロタウイルス感染に注意

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乳幼児のロタウイルス感染に注意

 厚生労働省は3月下旬、乳幼児に下痢などを引き起こすロタウイルス感染症が増加していると発表した。ロタウイルス感染症は、例年3~4月に患者数が最も多くなり、5月ごろまで流行が続く。感染を防ぐため、厚労省はおむつなどの適切な処理や、手洗いの徹底を呼びかけている。

下痢や嘔吐、脱水症状も

 ロタウイルスは、主に乳幼児(0~6歳)で急性胃腸炎を引き起こすウイルス。感染すると、2~4日の潜伏期間を経て、下痢や嘔吐の症状が繰り返し現れる。その後も、重い脱水症状が数日間続くことがあり、発熱や腹部の不快感もよくみられる。

 また、合併症として、けいれん、肝機能異常、急性腎不全、脳症、心筋炎などを来す恐れもあるため、意識の低下やけいれんの症状が現れたら、速やかに医療機関を受診する必要がある。

 家庭での治療は、水分・栄養補給が中心となるが、ひどい場合は点滴や入院が必要。下痢止め薬は回復を遅らせる可能性があるので、使用しないことが望ましい。

強い感染力、手洗いなど徹底を

 ロタウイルスは感染力が強く、感染患者の便に大量に含まれている。おむつの交換時などにウイルスが付いた手などを介し、口から感染する。

 感染対策としては、おむつの適切な処理や、手洗いの徹底などが重要となる。おむつを交換するときには、使い捨てのゴム手袋を使い、ポリ袋に入れて捨てる。手を洗うときは、指輪や時計を外し、石けんで30秒以上もみ洗いする。また、衣服が便や嘔吐物で汚れた場合は、次亜塩素酸ナトリウム(家庭用塩素系漂白剤)でつけ置き消毒した後、他の衣類と分けて洗濯する。なお、ロタウイルス感染症については、乳児が対象となるワクチンがある。任意接種で、1回目の接種は14週6日までと推奨されている。

(あなたの健康百科編集部)

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