油断は大敵 低血圧
元気なう
[油断は大敵 低血圧](3)食事・運動・睡眠が基本
低血圧による症状の緩和には、交感神経に作用する薬や、ビタミン剤、漢方薬などがある。だが薬を飲む前に、自分の血圧を理解した上で、生活を改善しよう。
椙山女学園大学教授で管理栄養士の大木和子さんは、「3食食べて体のリズムを整えるのが基本。低血圧には、規則正しい生活が大切です」と話す。
低血圧の人は朝起きられず、朝食を取らない人が多い。摂取エネルギーが足りないから血圧も上がりにくい。朝起きたら日の光を浴び、1日の始まりを体に認識させる。飲み物をコップ1杯飲むと胃や腸が動き出し、スイッチが入る。
主食、主菜、副菜をしっかり組み合わせた食事を心がけることが有効だ。
肉や魚、ご飯はもちろん、卵、ヨーグルトを朝食に取り入れたい。果物や野菜は皮に栄養が多いので、皮ごと食べられるものはそのまま。間食はナッツ類のほか、血圧を上げる作用のある物質を多く含むチェダーチーズがおすすめ。自律神経を刺激して血液循環をよくする作用のあるカフェイン入りの飲み物も適度なら効果があるという。
塩分は高血圧や腎機能が低下している人は注意が必要だが、低血圧の人の摂取量は、国の食事摂取基準の1日7~8グラムよりはるかに少ないことがある。そのような人は、適量の塩分をとる方法もある。
適度な運動も大事だ。朝は手足など末端を少しずつ動かしてから起きるのもいい。夜更かしせず、7~8時間の質の良い睡眠を確保したい。(鈴木希)
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◎「元気なう」は、今回で終了します。
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