医療大全
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増える腸の難病(5)大腸摘出 徐々に症状軽く
潰瘍性大腸炎を17歳で発症してから約6年間、激しい下痢や血便に悩まされ、入退院を繰り返していた北海道苫小牧市の土井佳奈子さん(37)。「トイレに行くたびに便器は真っ赤。まさに生き地獄だった」と振り返る。薬による治療では効果が上がらないため、23歳だった2004年、大腸をすべて取る手術を受けることにした。
腸の炎症が続いた状態で手術をすると、その後の経過は良くないが、炎症が治まるのを待っていられないほど、土井さんの症状は悪化していた。今も通う札幌市の札幌厚生病院で、「大腸を切ったら症状が治まる可能性がある」という医師の言葉に希望を託した。
大腸を切除する場合、おなかにストーマ(人工肛門)を造って便を出すか、小腸の一部の回腸を肛門につなげるか、どちらかの手術を行う。土井さんは肛門から排便できる後者を選んだ。
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