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医療相談室

感染症

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「ESBL菌感染症」と診断

 92歳の母が風邪で体力が低下して入院した際に、尿検査で「ESBL菌感染症」と診断されました。退院時のばたばたしている時に看護師から聞いただけで、それ以上詳しいことは聞けませんでした。一体どんな病気なのでしょうか。また、母はグループホームに入所しています。周囲が注意する点は何でしょうか。(58歳女性)

無症状でも 周囲への感染予防を

矢野邦夫 浜松医療センター副院長・感染症内科科長(浜松市)

 ESBLの正式名は「基質特異性拡張型 βベータ ラクタマーゼ」です。難しい名前ですが、要するに様々な抗菌薬を破壊する能力を持っている酵素です。つまり、ESBLを産生する細菌は耐性菌です。

 大腸菌など腸管にすんでいる細菌がESBL産生菌のことがあります。最近、この耐性菌を腸管に持っている人の数は増えました。しかし、この菌を持つ人すべてに症状があるわけではなく、多くの人は何の症状もなく生活しています。

 相談者の方のお母様は感染症を発症したのではなく、この耐性菌が 膀胱ぼうこう の中におとなしくすみ込んでいる状態だということになります。これを「無症候性細菌尿」といいます。尿を培養すると細菌が確認されるが、症状はないというものです。

 発熱や腰痛などを起こす 腎盂(じんう) 腎炎や、頻尿などの症状がある膀胱炎があれば治療しますが、この場合はその必要はありません。

 しかし、耐性菌であることに変わりはないので、家族や施設の同室者に感染させてしまうことは防ぎたいものです。

 手指を介して人から人に伝わっていくので、手洗いを十分に行いましょう。特に、食事の前やトイレの後は大事です。トイレのタオルの交換もこまめにしましょう。

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