文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

宋美玄のママライフ実況中継

医療・健康・介護のコラム

娘の卒園式 たくさん泣いてきます

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック
娘の卒園式 たくさん泣いてきます

数字が読めるようになった息子です

 厳しい寒さだった冬が終わり、ようやく暖かくなってきました。3月といえば卒業の季節ですが、わが家では娘の幼稚園の卒園式を控えています。0歳児の時から保育園に通い始め、年少から幼稚園に移り、3年間幼稚園生活を送りました。東日本大震災の頃にはまだ、おなかの中に宿ってもいなかった娘がもう幼稚園を卒園し、小学生になるかと思うと、感慨深いです。

イヤイヤ期、早生まれ…悩みは多かったけど

 娘は、愛きょうたっぷりで明るく活発ですが、度々こちらのコラムにも吐露してきたように、入園当時はイヤイヤ期が激しいタイプでした。お迎えの時に「ママじゃなくて、ばあばがよかった」と言って、大泣きされたこともしばしばでした。

 イヤイヤ期終了後も我が強く、時々かんしゃくを起こしています。また、早生まれであることもあって、月齢の早いクラスメートと一緒だと幼稚さが目立ち、いろいろといたたまれないこともありました。

 ですが、幼稚園生活のおかげで、だいぶしっかりしてきたなと思えることが増えました。娘の幼稚園は、自由遊びやルールの決まったゲーム、共同制作などを通して子供同士の関わりを大切にするところです。話し合って決めたり、ぶつかり合ったり、仲直りしたりという経験を通じて、他者との関わりを肌身で学んで成長できたと感じます。

 小学校に上がると学業が中心になるので、保育時間の大半をコミュニケーションに割ける幼稚園時代は、まさに人格形成の礎となったのではないかと思います。大好きなお絵かきや工作に熱中している間は楽しそうで集中力もあり、幼児期に必要なものはとりあえず人並みに身についたのでは、と感じます。

他と比べず その子の成長を待って

 4月から幼稚園や保育園にお子さんが入園されるという方は、毎日嫌がらずに登園できるか、お友達ができるか、といろいろな心配をお持ちかと思います。

 うちの娘は保育園生活を経験していたので、登園自体はしていましたが、教室の前で「ママがいい」と言って泣くことも多く、抱っこのまま、さっと先生に渡して立ち去る、という日々でした。しかし、他のクラスメートもそうですが、遅かれ早かれ保護者と離れることができるようになります。

 一人でずっと遊んでいた子も、年長さんになれば思い思いに友達と遊ぶようになっています。どうしても他の子と比較してしまいますが、その子の中での成長を見つけてあげて、できるようになるのを待つことが一番大切。それが、3年間の幼稚園の経験から、私がお伝えしたいことです。

お弁当作りや送り迎え 「やり切った」

 これから小学生になったら、勉強が始まります。幼稚園の間は学習系の習い事はほとんどしていなかったので、長い時間座って授業を聴いたり、宿題をしたりすることに慣れるのにすごく時間がかかるのではないかと心配です。送り迎えがなくなるのは楽になりますが、また別のステージの大変さがあるという話を先輩ママから聞くので不安な気持ちもあります。

 3年間、お弁当作りと送り迎えをし、ママ友たちと協力し合って乗り越えてきたせいか、「やり切った」という思いでいっぱいです。自分の卒業式では泣いたことはありませんが、きっと泣いてしまうと思います。すでに、「さよなら ぼくたちの ようちえん」という歌を練習しているのを聞くだけで、泣けてくるくらいです。大勢の方に支えられてここまで子育てをしてこられた幸運を感じながら、たくさん泣いてこようと思います。(宋美玄 産婦人科医)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

son_n_400

宋 美玄(そん・みひょん)

産婦人科医、医学博士。

1976年、神戸市生まれ。川崎医科大学講師、ロンドン大学病院留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。主な著書に「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)など。詳しくはこちら

このブログが本になりました。「内診台から覗いた高齢出産の真実」(中央公論新社、税別740円)。

宋美玄のママライフ実況中継の一覧を見る

2件 のコメント

コメントを書く

高度文明化社会での発達と適切な社会制度

寺田次郎 六甲学院放射線科不名誉享受

なかなか大変ですよね。 そりゃあ、かあちゃんも泣きます。 一方で、今のような高度文明化社会では30歳でさえヒヨッコでしょう。 文明が発達しすぎて...

なかなか大変ですよね。
そりゃあ、かあちゃんも泣きます。

一方で、今のような高度文明化社会では30歳でさえヒヨッコでしょう。
文明が発達しすぎてますから、長い道のりの中で、発散しながら気長に行くしかないものです。

肉体的な発達や心や思考の発達の順序や組み合わせって正解がないと思います。
一応、教育要綱とかありますけど、その子が人生のどのステージでどんな学習や仕事をするかにあたって、実際問題、そこまで短絡的に判断する必要もないし、発達障害の疑いも必ずしもすぐに介入する必要があるのか不明です。
本文にもあるように、待つことの重要性ですね。

僕も早生まれで、進学校で受験勉強を突っ込まれた分だけ、何かが欠けたまま育った感じはします。
じゃあ、欠けているものが短所かというと、長所である部分もあります。
完璧に近い人間というのは、人の存在意義を奪う部分もありますし、欠点があるからこそ、人間は取柄を磨きます。

1年後に、懐かしいアニメの新作が決まって、少し泣きそうです。
こういう生きがいも悪くないと思うのは年のせいでしょう。
お子さんがいる方はお子さんを通して、自分の人生を回顧している部分もあるのでしょうが。
眠れない午前二時に書いているのはただの偶然ですが、年を取ったからこそ発生する喜びを知るのも乙なものです。

つづきを読む

違反報告

卒園おめでとうございます

みのーたん

本当に子どもの成長は速いものですね。うちは来年卒園ですが、やっぱりあっという間なんでしょうね〜。 ところで先生は娘さんを幼稚園に転園させたのです...

本当に子どもの成長は速いものですね。うちは来年卒園ですが、やっぱりあっという間なんでしょうね〜。
ところで先生は娘さんを幼稚園に転園させたのですね。働くママとしては断然保育園のほうがいいに決まってるかと思いますが、そこはやはり医師の教育方針でしょうか。幼稚園のほうが子どもの教育面については充実していると思われていり結果なのでしょうか。

つづきを読む

違反報告

すべてのコメントを読む

コメントを書く

※コメントは承認制で、リアルタイムでは掲載されません。

※個人情報は書き込まないでください。

必須(20字以内)
必須(20字以内)
必須 (800字以内)

編集方針について

投稿いただいたコメントは、編集スタッフが拝読したうえで掲載させていただきます。リアルタイムでは掲載されません。 掲載したコメントは読売新聞紙面をはじめ、読売新聞社が発行及び、許諾した印刷物、読売新聞オンライン、携帯電話サービスなどに複製・転載する場合があります。

コメントのタイトル・本文は編集スタッフの判断で修正したり、全部、または一部を非掲載とさせていただく場合もあります。

次のようなコメントは非掲載、または削除とさせていただきます。

  • ブログとの関係が認められない場合
  • 特定の個人、組織を誹謗中傷し、名誉を傷つける内容を含む場合
  • 第三者の著作権などを侵害する内容を含む場合
  • 企業や商品の宣伝、販売促進を主な目的とする場合
  • 選挙運動またはこれらに類似する内容を含む場合
  • 特定の団体を宣伝することを主な目的とする場合
  • 事実に反した情報を公開している場合
  • 公序良俗、法令に反した内容の情報を含む場合
  • 個人情報を書き込んだ場合(たとえ匿名であっても関係者が見れば内容を特定できるような、個人情報=氏名・住所・電話番号・職業・メールアドレスなど=を含みます)
  • メールアドレス、他のサイトへリンクがある場合
  • その他、編集スタッフが不適切と判断した場合

編集方針に同意する方のみ投稿ができます。

以上、あらかじめ、ご了承ください。

最新記事