わたしの医見
医療・健康・介護のコラム
患者の不安考えて
岐阜県 無職男性 70
前立腺がんの疑いで針生検と、がん確定後、手術まで5か月間のホルモン治療を泌尿器科クリニックで行った。ここの医者は、不安いっぱいの患者のことなど考えたことがないようだった。
針生検後の体調を話すと、「医者は、そういうことを言われると嫌なんだ」。ホルモン治療の副作用を訴えても「他の人が副作用10としたら、20言いますね」と症状緩和の相談に乗ってくれない。途中で注射が変わったので理由を尋ねた。「(前と)同じだから」。納得できる説明はない。医者はそんなに偉いのか。
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医師にとっては多くの患者の一人であり、同じような症例は飽きるほど見ているであろうから患者個々の不安は医師にとってはとるに足らない内容であり、医師にとっての円滑な診療の妨げ以外の何者でもないかもしれない。
しかし、患者の視点に立てば多くの場合初めて経験する事象であり、どうなるか判らないから不安になるのであって、邪険に扱われるのであれば多少なりとも不信感は芽生えるであろう。内心では面倒臭いあるいは小馬鹿にしても、外面だけは真摯に向き合う、それが知識のある者の最低限の責務ではないだろうか。
それとも勤務医であれ開業医であれ、そのような手間を省いでまでも数をこなさないと収入が上がらないのか。
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偉いお医者さんと偉くないお医者さんのどちらをお望みでしょうか? どちらにも長所と短所があって、様々な医師患者関係の形を決めます。 本文が患者サイ...
偉いお医者さんと偉くないお医者さんのどちらをお望みでしょうか?
どちらにも長所と短所があって、様々な医師患者関係の形を決めます。
本文が患者サイドからの一面的な部分があるというのはおいておいて、この場合、医者がどうこうというのは感情的な爆発であって、根本の問題は患者の不安に寄り添った対応ではなかったことと説明が不十分だったことです。
開業医は医者なのか、経営者なのか、という判断も複合的ですし、新しい検査や治療、ジェネリック医薬品の出現に伴うエビデンスの高速な塗り替えと診療報酬体系の変化は医師の方からも余裕を奪い、こうやって臨床上の問題を生み出しています。
科学と政治(説得)の乖離は昔からありましたが、ITによる情報や教育のルートの複雑化により難しくなった部分があります。
都会の最先端の診断治療の知識も患者サイドが頑張れば得られる時代ですから。
一昔前みたいに、地方の患者さんは何も情報がなく、医師という権威に対する信者さんだった時代が懐かしいですね。
そんな古き良き時代の話を十数年前に講義で自慢された記憶もありますが、医師も患者も変化を受け容れないといけません。
今年も新たに9024人の国家試験合格者が誕生しました。
完全脱落者や死亡者や引退者もありますが、30万人強の状況から増え始めています。
関連職種も含めればもっと増えています。
誰のどんな発言や医療を信じますか?
おそらく、その時点から、医療は始まっていることを医師も患者も自覚しないといけません。
僕も医者や弁護士がそんなに偉いのかと思いますよ。
資本主義社会ではお金持ちが偉いのです。
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