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大人の健康を考える「大人び」

コラム

薄毛・脱毛(5) 根拠ない「対策」に注意

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  薄毛脱毛シリーズでは、毛髪再生医学が専門で大阪大寄付講座教授の板見智さんに聞きます。(聞き手・安田幸一)

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薄毛・脱毛(5) 根拠ない「対策」に注意

 「ワカメやヒジキを食べると薄毛が治る」「頭皮の硬い人は毛が抜けやすい。頭皮をもんだりブラシでたたいたりすると良い」「頭皮に皮脂がたまると毛が抜けるから、よく洗おう」

 世間には薄毛や脱毛に良いといわれる様々な「対策法」が流れています。でも、根拠がないものも少なくないと言わざるを得ません。

 ワカメやヒジキ……その色から黒々とした髪を連想させるからでしょうが、科学的な裏付けはありません。皮脂は、脱毛を起こす男性ホルモンが分泌された「結果」として出てくるものです。脱毛の「原因」ではないので、皮脂をいくら取り除いても脱毛は治りません。頭皮が硬いと血の巡りが悪くなるから、ということなのかもしれませんが、頭皮マッサージが脱毛を防ぐという医学データは見たことがありません。

 薄毛脱毛の悩みは古代ローマ時代からありました。いろんなことが試され、虚実ないまぜに伝わってきたのでしょう。毛の生える仕組みが分かったのは二十数年前のこと。男性型脱毛症は、男性ホルモンが原因なので、これに対応しなければ根本的に治りません。

 治療法はいま、このシリーズで紹介したほかにも、レーザーを使ったものなど新たに開発中のものもあります。自分の価値観にあった根拠のある方法で対処していくことが大切です。(薄毛脱毛シリーズは今回で終わります)

大阪大教授の板見智さん

【略歴】

板見 智(いたみ・さとし)

1952年生まれ。大阪大学医学部卒。マイアミ大学研究員、大分医科大学助教授、大阪大学助教授などを歴任し、2006年から現職。著書に「専門医が語る毛髪科学最前線」(集英社新書)がある。

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