医療大全
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高血圧のいま(5)Q&A 自己判断で服薬やめない
高血圧の治療について、自治医大循環器内科教授・苅尾七臣さんに聞いた。
――そもそも血圧とは。
「血圧は血液が血管の壁を押す圧力のことです。心臓が収縮して送り出す時の血圧は最高(収縮期)血圧と呼ばれ、最も高くなります。心臓が拡張する時の血圧は最低(拡張期)血圧で、最も低くなります」
――血圧が高いとどうなるのですか。
「血圧が高くても自覚症状はありません。ただ、放置すると、動脈硬化が進行します。ある日突然、脳卒中や心筋 梗塞 になることがありますし、腎機能の悪化で、慢性腎臓病にもつながります。サイレントキラー(静かな殺し屋)と呼ばれるのはこのためです」
――患者数は。
「高血圧は日本人に最も多い病気の一つで、約4300万人の患者がいると推計されます。このうち治療を受けているのは約900万人で、残りの約3400万人には、放置している人が多くいるとみられます」
――診断基準は。
「日本高血圧学会の指針によると、血圧が最高140以上または、最低90以上の場合に高血圧と診断されます。家庭で測る場合は低く出やすいので、それぞれ5を引いた数値になります」
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