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油断は大敵 低血圧

元気なう

[油断は大敵 低血圧](1)生活の質低下に直結

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 「血圧は、低いうちは安心」と思っていないだろうか。確かに高血圧は、脳卒中や心不全に直接かかわり危険だ。だが低血圧だと、血液の循環が悪くなる。脳や心臓の疾患を引き起こす可能性があるほか、全身が痛む「線維筋痛症」も懸念される。認知症の発症に関係するとの報告もある。

[油断は大敵 低血圧](1)生活の質低下に直結

 最高血圧が140以上の場合は高血圧、100以下は低血圧とされる。

 低血圧だと、生活の質が大きく落ちる。典型的な症状は、〈1〉朝起きられない〈2〉立ちくらみがする〈3〉頭やおなかが痛い〈4〉 動悸どうき や息切れ――など。

 こうした症状はうつ病でもみられる。抗うつ薬に血圧低下の作用を持つ薬があり、薬で症状が悪化することも。千代田国際クリニック(東京都千代田区)院長の永田勝太郎さんが診察した大学生は、別の病院で抗うつ薬を処方された。すると朝起きられなくなり、休学するほど悪化した。抗うつ薬を中止し、血圧を上げる薬などで改善した。永田さんは「学生や働き盛りの世代で比較的よくみられるケース。安易な薬の処方で人生が狂わされる可能性もある」と話す。

 このような薬の副作用や、別の病気が原因で起こる低血圧のほかにも、立ち上がった瞬間など体勢を変えた時に起こる低血圧もある。

 食後、消化のため血液が胃周辺に集まり、全身に送られる血液量が少なくなって起こる低血圧もある。糖尿病患者や自律神経機能が低下しがちな高齢者に多いが、急に大量に食べる「どか食い」の人は要注意だ。

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