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わたしの医見

医療・健康・介護のコラム

意識不明 異常では

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福岡市 公務員 56

 80歳の母が1日に2回、意識を失った。2回目は救急車を呼び、中核病院に運んでもらった。頭部MRI(磁気共鳴画像)検査、心臓エコー(超音波)、血液検査をしたが、担当医からは「特に異常はないので、帰宅してよい」と言われた。しかし翌日、母は自宅で急性大動脈解離を起こし、世を去った。

 検査で異常がなくても高齢者が1日2回も意識を失うのは異常ではないのか? あのまま入院していたら母は死なずにすんだかもしれない。やるせない気がしてならない。

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4件 のコメント

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医師と患者個人を支える組織と改変期の歪み

寺田次郎 六甲学院放射線科不名誉享受

開業医らしき人から文句を言われました。 開業医がいったん大病院に精査に出すか否か(そして、その患者がかかりつけ医に返されるか否か)、大病院が短期...

開業医らしき人から文句を言われました。
開業医がいったん大病院に精査に出すか否か(そして、その患者がかかりつけ医に返されるか否か)、大病院が短期的に金銭の利害に乏しい画像診断医を育てるか否か、社会が大きな疾患イベントの前の精査を勧めるか、が前提条件にありますので、社会システムの振り替えというのはとても大変なものです。
(画像診断に特化した開業もありますが、稀です。)

そして、前例ができるタイミングで、訴訟が発生した場合、その医師からすれば、「やぶへび」でしょう。

一方で、画像診断が塗り替え続ける医科学の常識の変化の歪みはどこかで現れるのは仕方ありません。
変な話、ソビエト連邦の崩壊はあの構造と時代の状況下では免れなかったわけで、その時に指導的立場にいた人たちの情報開示の責任だけででないのに似ています。

本性例は解離性大動脈瘤だそうですが、意識消失をもたらす脳卒中や中枢神経感染症の原因はもっと多数あり、さらにその原因になる要素はもっと沢山あります。

人生100年時代ということは、一部の早期癌は通過点扱いになりますが、癌が血栓傾向をもたらすことは放射線科的にはよく言われています。
じゃあ、心筋梗塞や脳梗塞の症例は全て、全身の画像を撮って評価するべきなのか?
いったい、どこまでを標準医療と考えるべきなのか?
少なくとも現在の常識ではありませんが、個人の能力をシステムが補うことができる可能性としては大きいものです。

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かかりつけ医の重要性と守備範囲を考える

寺田次郎 六甲学院放射線科不名誉享受

もう一つの争点として、救急車と入院という一般人のイメージにまつわる記載が目立ちますが、救急疾患の問題を踏まえて、かかりつけ医の普及が行われている...

もう一つの争点として、救急車と入院という一般人のイメージにまつわる記載が目立ちますが、救急疾患の問題を踏まえて、かかりつけ医の普及が行われているか否かです。
離島以外の福岡市であれば、3次救急の病院へのアクセス時間は知れているでしょう。

かかりつけ医が個人の資質や検査機器のレベルに合わせて、患者をキャッチして、事前に問診や(大規模病院での大きな検査も含めて)各種検査が済んでいれば、発症前に診断治療できていた可能性もありますし、発症しても、短時間に疾患推定から、大血管疾患に手慣れた大規模病院に搬送できていた可能性もあります。

勿論、机上の空論に過ぎませんが、理想と現実の間にある理解と実行のギャップを医療サイドも患者サイドも考えて、双方に歩み寄らないと、お互いに不利益が発生するんですね。

80歳の患者がいきなり大きな疾患を発生する可能性もゼロではありませんが、一般的には加齢や種々の慢性疾患で痛んだ身体に大きな疾患イベントが発生すると考えるのが合理的です。

僕は元放射線科医ですから、かかりつけ医の神格化めいた広告に関して否定的な部分もありますが、専門の診断医や治療医と一般人の間を埋めるシステムとしてのかかりつけ医や健康診断は重要だと思います。

再生医療や新規創薬以上に確実な健康寿命やQOLの延長が期待でき、また、本人や家族にもより良い最後の時間の道しるべになるでしょう。

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救急医を悩ませる画像診断とその人間関係

寺田次郎 関西医大放射線科不名誉享受

地域や現場の常識や法制度、採算を度外視していいのであれば、繰り返す意識消失発作の原因として、脳だけでなく、心臓や大血管の画像診断は大事と思います...

地域や現場の常識や法制度、採算を度外視していいのであれば、繰り返す意識消失発作の原因として、脳だけでなく、心臓や大血管の画像診断は大事と思います。

全ての人間に胸腹部造影CTまで施行するか否かは意見も分かれると思いますが、致死性のものであれば単純CTでも認知できるレベルであった可能性もあります。

また、頭部画像や心臓超音波に関しても診断力や機械の特性との兼ね合いの問題もありますし、超音波やMRIなどの頸部画像診断が行われれば大動脈乖離の一部として頸部血管異常を拾えていた可能性はあります。
(胸腹部や下肢症状よりも頭部症状がメインな場合は考えやすい。)

もっとも、少数の医師が臨床所見に画像診断から血液検査まで背負い込む救急医療の問題が重なってきますので、少なくとも医師個人に責任を負わすのは不適当だと思います。
(大量の画像診断の不消化の問題を考えれば、専門医とは別に、CTやMRIの胸腹部画像診断の職種の出現が望ましいと考えられます。育児と並行して学びたい医師にはいいでしょう。家庭や趣味より医師道を重視しないと懲罰を加えたがる人がいる施設が医療の平均レベルを下げています。)

落ち着いて文章を読んで文章で返せば、こういう風に対応できますが、現場のドクターの板挟みは本当に大変です。
医科学だけでなく、時間制限や、上司や同僚、コメディカルとの人間関係も大変です。
多分、他の患者が居なくて、暇だったら、診断もその後のワークフローも変わったでしょう。
(診断できたとしても救命できたかは別問題ですが。)

画像診断の優れた本は沢山ありますが、学び方のステップアップの本は少ないですしね。
(下から元気な若手が増えてくるとめんどくさいと思う人が上層部に一部いる影響でしょうか?)

今度、放射線科医だった思い出作りに、若手のステップアップの仕方を考えた演題を作っています。

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