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スポーツDr.大関のケガを減らして笑顔を増やす

医療・健康・介護のコラム

「スキーヤーズサム」って何?

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損傷が大きければ手術 「ただの突き指」と放置しないで

 このけがは損傷の程度によって治療法が異なります。損傷の程度が小さく、靱帯が元の位置にとどまっている場合は、ギプスなどで固定して治すことができます。しかし、けがの程度が大きく、靱帯が元の位置で治る可能性が低いと判断された場合は、手術を行います。単なる突き指と思って放置していると、関節が不安定なままになることもあるので注意が必要です。

 それでは、Gさんの経過です。

 医療機関にて診断を受けた結果、靱帯損傷の程度は軽いと判断され、数週間、固定しました。その後は関節の可動域を広げる訓練を行い、けがから約3か月後の春には、スキーを楽しめるようになりました。

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 スポーツの名前がついたけがは、スキーヤーズサム以外にもあります。「リトルリーグショルダー」「テニス肘」「フットボーラーズアンクル」「ラガージャージ損傷」などです。これらのけがについても、別の機会に紹介したいと思います。(大関信武 整形外科医)

【スポーツ医学検定のご案内】

 私たちは、スポーツに関わる人に体やけがについての正しい知識を広めて、スポーツによるけがを減らすために、「スポーツ医学検定」を実施しています。スポーツ選手のみでなく、指導者や保護者の方も受けてみませんか(誰でも受検できます)。

 第3回スポーツ医学検定
 https://spomed.or.jp/es/affCatchToTop.php?aid=7
 2018年5月20日(日曜)
 *申し込みの開始はホームページにて案内します。
 本文のイラストや写真の一部は、「スポーツ医学検定公式テキスト」(東洋館出版社)より引用しています。

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大関 信武(おおぜき のぶたけ)

 整形外科専門医・博士(医学)、読売巨人軍チームドクター、日本スポーツ医学検定機構代表理事、日本スポーツ協会公認スポーツドクター

 1976年大阪府生まれ、2002年滋賀医科大学卒業、14年横浜市立大学大学院修了。15年より東京医科歯科大学勤務。野球、空手、ラグビーを経験。スポーツ指導者などへのスポーツ医学知識の普及を目指して「スポーツ医学検定」(春、秋)を運営している。東京2020オリンピック・パラリンピックでは選手村総合診療所整形外科ドクター。

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