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確定申告に新税制…市販薬だけで医療費控除、特定品目1万2000円超で

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確定申告に新税制…市販薬だけで医療費控除、特定品目1万2000円超で

 確定申告が16日から始まる。今回(2017年=平成29年分)からは、特定の市販薬を購入した金額が年1万2000円を超えると、税負担が軽くなる「セルフメディケーション税制」が利用できる。確定申告の開始を前に、制度の概要や手続きをおさらいしたい。

(木引美穂)

どんな制度?

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セルフメディケーション税制の対象となる医薬品の識別マーク。パッケージや売り場に表示されている

 セルフメディケーション税制は、年間の医療費が10万円を超えた場合に所得税や住民税の負担を減らせる「医療費控除」の特例だ。セルフメディケーションとは「自主服薬」という意味。病気が軽度の場合は病院に行かずに市販薬を利用して、自分で対処することを意味する。

 対象はドラッグストアなどで売っているスイッチOTC薬だ。17年1月22日時点で1676品目で、詳細は厚生労働省のウェブサイトで確認できる。パッケージの識別マーク=画像=でも分かるようになっている。

 従来の制度でも市販薬は医療費控除の対象に含まれるが、年間医療費の自己負担額などが10万円を超えないと申告できない。セルフメディケーション税制は、スイッチOTC薬だけで購入費が1万2000円を超えた部分を、課税される所得から差し引ける。市販薬を定期的に購入する家庭などは対象となりやすい。

 例えば、社会保険料などを差し引いた後の課税される所得が400万円の人が、家族の分も含めて2万円の対象商品を購入した場合、確定申告すると8000円を所得から差し引ける。このため、所得税1600円が還付されるほか、翌年は個人住民税が800円減る。合計で2400円の減税となる。

準備

 確定申告をするには、まず昨年1年間にスイッチOTC薬を購入した際のレシートを集める。家族の利用分も合算した購入額(消費税込み)が1万2000円を超えていたら申告できる。

 ドラッグストアなどのレシートには、品名に「●」や「★」のマークを付けて、対象商品であることを示している場合が多い。

 次はレシートを見ながら、国税庁のウェブサイトや税務署にある「セルフメディケーション税制の明細書」に必要事項を記入する。お金の支払先や商品の名称、支払った金額などだ。商品名や金額は支払先ごとにまとめて記入できる。国税庁のウェブサイト「確定申告書等作成コーナー」で申告書を作成すれば、明細の入力も簡単にできる。いずれの場合もレシートの提出は不要だが、申告から5年間の保管が求められる。

 また、申告者が職場や自治体の健康診断やがん検診のほか、インフルエンザの予防接種を受けるなど健康に対する「一定の取り組み」をしていることも条件になる。健診結果のコピーや予防接種の領収証を添付するか、確定申告書を提出する際に提示する。健診結果が分からないように塗りつぶしても構わない。

どちらがお得?

 セルフメディケーション税制と従来の医療費控除は併用できない。どちらを選ぶと有利かは、「日本一般用医薬品連合会」のウェブサイト(http://www.jfsmi.jp/lp/tax)などで計算できる。

          ◇

スイッチOTC薬 】 処方箋が必要な医療用医薬品に含まれる成分を転用(スイッチ)した市販薬。OTCは「Over The Counter」の略語で、薬局のカウンター越しに購入できる、との意味。製造・販売には厚生労働省の承認が必要となる。

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