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わたしの医見

医療・健康・介護のコラム

聴診器の診察 新鮮

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千葉県柏市 無職 81

 昨夏、急性心筋 梗塞こうそく を患い、手術と8日間の入院を体験した。2か月ごとに術後の健康状態をみてもらっている。

 1月の受診で、不意に聴診器を胸に当てられた。2、3か所冷たい思いをしたが、80歳を超えた老人には、新鮮な感覚を呼び起こしてくれた。

 この10年余、いろいろな病気で月に1度は病院通いをしている。医師との対面での診察は、血圧測定ぐらい。聴診器による診察は、血の通ったうれしい処置に思えた。医師への信頼がさらに深まった珍事だった。

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1件 のコメント

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クラシカルな医療の持つ意味の変質

寺田次郎 関西医大放射線科不名誉享受

今日の診察では、種々の血液検査機器や画像診断機器、その他の機械の進歩に押されて聴診器の意味合いは相対的に小さくなっています。 ベテランの聴診の達...

今日の診察では、種々の血液検査機器や画像診断機器、その他の機械の進歩に押されて聴診器の意味合いは相対的に小さくなっています。
ベテランの聴診の達人と違い、僕などはせいぜい大きな異常を検出して高度医療機関に回すのが手一杯です。
(画像診断から得た知見と患者さんの訴えから、いくつかのパターンを想像する。)

患者の顔を見ない医師の話なんかも話題に上りますが、より客観的に評価できるという意味では機械に価値を奪われるのはしょうがない部分もあります。
一方で、聴診器の音の録音や遠隔診断の機器も作られており、今後はどのようになっていくかもまた面白いものではありますが。

特に地方に行くと、患者さんやスタッフの方から、聴診器を促される場合も多いです。
それは、そのほうが患者さんや地域の人の理解や感情に沿った医療だということを示しています。
これは最終的には人間関係に帰結する医療という意味では大きな意味を持ちます。
「白衣と聴診器」が医師の宗教性の象徴なんですね。

一方で、残酷なる客観的な評価の存在とそれに基づく訴訟の可能性に怯える医療サイドにとっては難しい部分もあります。

医師個人の才能も様々ですし、医師の再教育や働き方改革も含めて、こういうご意見が10年後や20年後にどういう形になっていくか、我々としても考えていく必要があります。

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