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五味院長の「スッキリ!体臭で悩まなくなる話」

コラム

わきがの悩み(中)自分のニオイを知る判定法

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臭気判定士や医師にかいでもらう

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 わきがは個性として受容すれば、悩みは軽減します。ただ、実際に悩んでいる人は、自分のニオイの程度を知りたいことでしょう。知ることで安心もできます。

 最も簡単な方法は「官能検査」。人間のきゅう覚による判定です。臭気判定士や皮膚科の専門家にかいでもらうことで、客観的に判定されます。「スパイシー」と表現される、わきが特有のニオイを、通常の汗臭と識別できるなら、自分の鼻でかいで判断することも可能です。ただ自分自身では、嗅覚がわきがのニオイに慣れてしまい、客観的な判断ができないことがあります。特にわきがが強いケースほど、通常の汗臭との区別が難しくなる傾向があります。

五つの身体条件で自己判定する

 その場合には、きゅう覚ではなく身体的所見から判断する「自己判定法」があります。以下のいくつかの条件を総合的に見れば、非常に正確な判断ができます。

1)耳あかが軟らかい
 耳あかが湿っているか、乾燥しているかは最も信頼性の高い条件です。なぜなら、外耳道には通常の汗腺であるエクリン腺は存在していません。耳あかが絶えず湿っているということは、わきがの原因となるアポクリン腺の「類似汗腺」である耳垢(じこう)腺が多くある。つまり、ワキの下にアポクリン腺が多いことの間接的な証明になります。

 綿棒で耳の掃除をする時に、綿棒がパサパサで耳あかが乾燥している人は、この1点だけで、わきが体質ではありません。ただ外耳道に炎症があったり、皮脂腺からの分泌物でも綿棒が湿ることがありますので、自己判定する場合には、例えば「溶けたキャラメル」状のものが綿棒に付着するかどうかで判断してください。

2)下着が黄ばむ
 これも大切な条件です。ワキにアポクリン腺が多い場合には、分泌物にリポフスチンという色素成分が多く含まれています。その色素成分が、白い下着のワキの部分を、「黄土色」から「茶色」に黄ばみをつくります。ただ、たくさん汗をかいた時にも「汗ジミ」の色が下着につくことがあります。「汗ジミ」を、わきがの「黄ばみ」と誤解することがありますので注意してください。また、制汗剤でも下着に色がつくことがありますので、「黄ばみ」による判定は制汗剤を使用していない時にしてください。

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3)ワキの毛が多い
 アポクリン腺は毛根部に存在するので、ワキ毛が多いとアポクリン腺が相対的に多いと推定されます。ただし、ワキ毛が多くてもアポクリン腺がない場合もありますので、この条件は参考程度と考えてください。

4)遺伝関係がある
 わきが体質は遺伝的に決まりますので、親や兄弟にわきがの人がいれば、この条件も一応参考になります。

5)ワキ汗が多い
 アポクリン腺も汗腺の一種ですので、ワキの汗が多く出ます。ただ、精神性発汗でも通常の汗が多く出ますので、多いだけでは判断はできません。緊張した時に多く出る汗は、精神性発汗の可能性があります。「ワキ汗イコールわきが」と思い込む人が多いので注意してください。

 以上の五つの身体条件を総合的に把握することで、ほぼ正確な判定が可能です。医療機関に行かずとも、また自分のきゅう覚に自信がなくても、客観的かつ簡単に判定できますのでぜひ利用してください。

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五味常明(ごみ・つねあき)

1949年、長野県生まれ。一橋大学商学部、昭和大学医学部卒。昭和大で形成外科、多摩病院で精神科に携わった後、体臭・多汗研究所を設立。現在は、 五味クリニック 院長として、東京と大阪で診療する傍ら、流通経済大スポーツ健康科学部の客員教授も務めている。

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