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女性の活躍推進、どういうこと?
出産後も働ける環境に
女性の活躍推進、
どういうこと?
Q 「女性の活躍推進」ってよく聞くけれど。
A 働きたいと希望する女性が仕事を続け、職場で能力を発揮できるよう後押しすることだよ。国は2016年に「女性活躍推進法」を施行し、企業に女性登用の目標を定めた行動計画を作るよう求めている。日本は人口減少社会なので、働き手を増やす意味でも必要なんだ。
Q 女性の活躍って当たり前のことに思えるけど。
A 30年前はそうではなかったんだ。「M字カーブ」という言葉を聞いたことがあるかな。働いている女性の割合を年齢別にグラフに示すと、20歳代でピークを迎え、30歳代で落ち込み、40歳代で再び上昇する「M」のような線を描く。かつては、結婚や出産で仕事を辞め、子育てが落ち着いた40歳代以降に復職する人が多かったためだ。近年、出産しても働き続ける人が増え、「M字」の底はかなり浅くなってきている。
Q 活躍できているってことね。
A そうとも言い切れない。いまだに「育児は女性」という風潮は残っており、出産したら、残業や転勤のないパートなどの仕事に変える女性は多い。妊娠した女性に、退職などを強要する「マタニティーハラスメント」をする会社もあるんだ。国の14年の調査では、働くことを希望している女性は全国に303万人いて、うち3割が、働けない理由を「出産・育児」としている。
それに、企業や役所などの管理職のうち女性は約1割にすぎない。約4割のアメリカやスウェーデン、フィリピンなどに比べると日本はまだまだなんだ。国は20年までに3割へ引き上げる目標を立てているよ。
Q 達成できるかな?
A 家庭との両立ができずに仕事を諦めざるをえない女性がいるのは、本人にも、労働力不足に悩む企業にも損失だ。国は保育所を整備し、企業は職場以外で働くテレワークを認めるなど工夫している。
女性が安心して働くには、男性も育児を分担できる環境が不可欠だ。長時間労働を見直し、性別に関係なく仕事や育児ができる社会を目指したいね。(小沼聖実)
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