本ヨミドク堂
医療・健康・介護のコラム
『決断。』 大胡田誠、大石亜矢子著
ともに全盲の夫婦が、学校や仕事、恋愛、結婚と出産に至る半生をつづる。
夫は、日本人で3人目の全盲の弁護士。2歳上の妻は音楽大学に進み、歌とピアノのプロとして活躍する。2人の子にも恵まれた。
夫婦の生き方に共通するのは強烈な自立心だ。夫は「迷った時は、心が温かいと感じるほうを選びなさい」と親に言われて育った。困難に直面する度、自らの努力と周囲の支えで夢を実現してきた。
「家族とともにいられるという幸せ」は、健常者と同じと夫婦は言う。障害や病気について考えるきっかけになる本だ。
(中央公論新社 1500円税別)
【関連記事】