文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

子どもの健康を考える「子なび」

コラム

発達障害(14)様々な側面から診る必要

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

  発達障害では、精神科医で信州大付属病院子どものこころ診療部長の本田秀夫さんに聞きます。(聞き手・松本航介)

◇ 
発達障害(14)様々な側面から診る必要

 発達障害の人のうち、症状が目立たず、うつや不安などの二次障害も防ぐことのできた人のことを、何と呼べばいいでしょう。この人たちは、発達障害の特性はありますが、「障害」と呼ぶ必要はありません。

 例えば、自閉スペクトラム症の場合。最後の「症」の字を取ってしまう。私は「自閉スペクトラム」と呼ぶことにしています。障害がないということを強調するために、「非障害自閉スペクトラム」と呼ぶこともあります。

 自閉スペクトラムの人たちのうち、症状が極端に目立つ人は「自閉スペクトラム症」と診断し、医療、特別支援教育、福祉などの支援をしていく必要があります。元々の症状は強くないけれど、二次障害が出てきたために結果として深刻な障害が生じている人もいます。こういう人も「自閉スペクトラム症」として支援の対象になります。

 また、発達障害では、いくつかの症状が重なり合うことがよくあります。

 例えば、対人関係の問題である「自閉スペクトラム症」と診断されている人の一部は、注意力や集中力の問題である「ADHD(注意欠如・多動症)」とも診断されています。学習の問題である「限局性学習症(学習障害)」と重なることもあります。診断する側は、一つの診断をつけて安心するのではなく、1人の子を様々な側面から診ていく必要があります。

 発達障害は、おそらく何らかの脳の異常によって起きています。決して育て方が悪いから発達障害になるのではありません。しかし、発達障害として生まれてきた後、どんな大人になるのかということには、育て方、育ち方が大きく関係してきます。次回は、そのための支援について考えます。

【略歴】

本田秀夫(ほんだ・ひでお)

1964年、大阪府豊中市生まれ。精神科医。信州大医学部付属病院子どものこころ診療部部長・診療教授。日本自閉症協会理事。著書に「自閉症スペクトラム」など。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

konabi_logo_200

子どもの健康を考える「子なび」
子どもの健康について考えるコーナーです。各テーマの専門家にアドバイスしてもらいます。

子どもの健康を考える「子なび」の一覧を見る

コメントを書く

※コメントは承認制で、リアルタイムでは掲載されません。

※個人情報は書き込まないでください。

必須(20字以内)
必須(20字以内)
必須 (800字以内)

編集方針について

投稿いただいたコメントは、編集スタッフが拝読したうえで掲載させていただきます。リアルタイムでは掲載されません。 掲載したコメントは読売新聞紙面をはじめ、読売新聞社が発行及び、許諾した印刷物、ヨミウリ・オンライン(YOL)、携帯電話サービスなどに複製・転載する場合があります。

コメントのタイトル・本文は編集スタッフの判断で修正したり、全部、または一部を非掲載とさせていただく場合もあります。

次のようなコメントは非掲載、または削除とさせていただきます。

  • ブログとの関係が認められない場合
  • 特定の個人、組織を誹謗中傷し、名誉を傷つける内容を含む場合
  • 第三者の著作権などを侵害する内容を含む場合
  • 企業や商品の宣伝、販売促進を主な目的とする場合
  • 選挙運動またはこれらに類似する内容を含む場合
  • 特定の団体を宣伝することを主な目的とする場合
  • 事実に反した情報を公開している場合
  • 公序良俗、法令に反した内容の情報を含む場合
  • 個人情報を書き込んだ場合(たとえ匿名であっても関係者が見れば内容を特定できるような、個人情報=氏名・住所・電話番号・職業・メールアドレスなど=を含みます)
  • メールアドレス、他のサイトへリンクがある場合
  • その他、編集スタッフが不適切と判断した場合

編集方針に同意する方のみ投稿ができます。

以上、あらかじめ、ご了承ください。

最新記事