ウェルネスとーく
医療・健康・介護のコラム
[女優 久住小春さん](上)喉を酷使したモーニング娘。時代 声出せず家族と筆談
12歳のとき、モーニング娘。に加わった久住さん。アイドルと声優の仕事をこなし、学校とも両立させる超多忙な生活を経験しました。モー娘。を卒業した後は、モデル、女優として活動しています。さらなる飛躍を期す25歳に、心や体との向き合い方を聞きました。(聞き手・梅崎正直、撮影・高梨義之)
「東京で一人部屋に住む!」とオーディションへ
――小学6年生でオーディションを受け、芸能界へ。ご自身の希望だったんですか。
姉に勧められたんです。新潟の実家では、3人きょうだいのうち私だけ自分の部屋がなく、お母さんと寝ていました。あるとき、お姉ちゃんが突然、「一人部屋欲しくない? 東京に行ったら一人部屋に住めるよ」と、オーディションを勧めてきたんです。2人でいろんな雑誌のオーディション情報を見て、「これにしよう!」と。でもお姉ちゃんは受けずに、私だけ。それに合格しました。
――トップアイドルの「モーニング娘。」ですから、毎日が大変な忙しさだったのでは?
午前中は中学校に行って、それから芸能活動なので本当に忙しかったですね。それに私は、13歳から「きらりん☆レボリューション」というアニメの主人公の声優もしていて、そっちでも曲を出していましたから。
アニメ関係のライブやレコーディングの後は、モー娘。での出演とレコーディング、そしてまたアニメのアフレコへ……。
とくに負担が大きかったのが喉ですね。アイドルもアニメも声を出す仕事ですから、一日が終わると、もう声が出なくなっているんです。いつもトローチを持ち歩いたり、吸入器を買ったり、喉を維持するよう努めていました。実家に帰ったときは、もう声を出したくなくて、家族と筆談をしていたくらいです。
盲腸から復帰 翌日にはコンサート出演
――ハードな生活でしたね。ほかに大きな病気やけがをしたことは?
盲腸になったことがありました。アニメの歌の振り付けを練習するはずだったのですが、しばらく入院しなければいけませんでした。病室でビデオを見て覚えるしかありません。仕事に復帰したときは、翌日がもうコンサート本番。振り付けの稽古を1日しただけで臨みました。
体は強いほうではないんですけど、今思えば大きかったのはそれくらいで、毎日ハードでしたけど、バターンと倒れるようなことはありませんでした。それも、学校を卒業して、仕事だけになったらずいぶん楽になりましたね。やっぱり学業との両立は大変です。全然違うなあって思いました。
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