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【臓器移植法20年】生きたい(5)提供者の思いつながる

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 「元気に生きてくれて、ありがとうございます」

 「提供してくれて、ありがとう」

 今年9月、北海道旭川市で開かれた臓器移植の市民公開講座。講師の2人が互いに感謝を伝え合った。笑顔で声をかけたのは、浅見美和さん(46)。それに応えた男性も笑顔だった。

 埼玉県川口市に住む浅見さんは17年前、妹の理恵さん(当時27歳)が脳死ドナー(臓器提供者)となった。男性は、別の人から心臓を提供された。

 浅見さんは言う。「元気になった人を見るとうれしくて。理恵が提供した人にも会って抱きしめたい」

 臓器移植法の運用指針で、ドナー家族と移植患者に互いの情報は伝えられないこととされている。金銭の要求など、万一のトラブルを避けるためだ。ただ、実際に会いたいと考える人は多い。浅見さん一家も、同じ思いだ。かつてテレビを通じ、うれしさの一端を味わったことがある。

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