いきいき快適生活
介護・シニア
ネットスーパーで日用品
商品サイズやメーカー よく確認
インターネットで食材や日用品を注文し、配送してもらう「ネットスーパー」は、高齢世帯からの需要も高まっている。利用に慣れておけば、外出が難しくなった際の備えになる。
「車を手放したのを機に、ネットスーパーの利用を始めた。米や水など運ぶのに苦労する商品を注文しています」「大人用のオムツを購入している。かさばるので助かる。レジなどで人目につくこともない」――。
「イオンネットスーパー」を運営する「イオンリテール」(千葉市)には、シニアの利用者からこんな声が届く。イオンは、グループ会社などと全国でネットスーパー事業を展開している。
利用者数は年々増加傾向。足腰が弱ったり、体調が優れなかったりと、外出が難しいときに重宝する。パソコンが使えない高齢の親に代わって、遠方に住む子どもが必要な日用品や生鮮食品を注文しているケースもあるという。
どのように利用すればよいのか。イオンリテールの上田啓介さんに聞いた。
入会金や年会費はかからない。注文は700円(税込み)以上で、配送料は1回324円、一定以上の金額(5、6千円が多い)の購入で配送料無料。料金やサービス、配送エリアは、店舗や地域により異なる。
最寄りの店の担当者が、店舗で商品を選び、袋詰めし、専用ケースで配送する。夜のうちに注文しておけば、翌日の昼には届く。配送の枠が空いていれば、最短3時間で届く(ただし午後3時までに注文)。
「イトーヨーカドー」も21都道府県でネットスーパーを展開している。入会費、年会費は無料。送料は1件につき、324円(税込み)。一定金額以上で無料になる。
ただ、利用の際には注意すべき点もある。
シニア向けの商品開発などを行う「未来介護プロジェクト」代表の小黒信也さんは、「実物が見られないだけに、商品のサイズやメーカーなどはよく確認して注文する必要がある。ネット画面の文字が小さくて分かりにくい場合が多いので、最初は家族などの手を借りて注文すると間違いが少ない」と指摘する。
自分で買い物に行ける人は、重くてかさばるもので利用する、手早く調理したい人は冷凍食品を購入するなど利用の仕方は様々。「買い物でこだわりの食品や日用品を選ぶ楽しみは生きがいにつながる。状況に応じて上手に利用を」と小黒さんは話す。
シニアが便利に使える買い物サービスはほかにもある。「京急ストア」(東京)は、神奈川県内の7店で巡回ワゴン車を運行して送迎サービスを行っている。「ライフコーポレーション」は首都圏、近畿圏などの店舗の大半で、購入した商品を当日届けるサービスを行う。甲府市のように、配達や出張販売を行う店をリスト化して高齢者の支援を行っている自治体もある。自分の住む地域でどんなサービスが利用できるか確認するとよさそうだ。
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